安部公房伝

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  • サイズ B6判/ページ数 333p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103293514
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0095

内容説明

20世紀を代表する、世界的小説家の精神の冒険と軌跡を一人娘が、関係者への膨大な聞き取りから明らかにする。文章、写真、インタビュー集で立体的に迫る安部公房。作家の知られざる内宇宙への扉が、今、開かれる。

目次

作家誕生(祖父母;両親 ほか)
作家安部公房と人間科学(条件反射;芸術運動 ほか)
作家活動の周辺(白木牧場;家 ほか)
インタビュー(児玉久雄;中田耕治 ほか)

著者等紹介

安部ねり[アベネリ]
医師。東京生まれ。日本医科大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まる

30
実の一人娘 ねりさんが書いたとあって 安部公房のことがわかりやすく書かれている。巻末のインタヴューも興味深い。日本で初めてワープロで小説を書いた作家で そのためにNECの『文豪』というワープロ名になったという。2015/07/04

井戸端アンジェリか

17
山口果林の本を先に読んだので、安部ねりはかなり性格がキツイ人なんだろうと思ってた。思ってましたが当然よね、愛人に優しく接する道理がないわ。晩年の父はあくまでも山荘でひとり寂しく暮らしていたと。近所のゴシップ好きオババの如く、あらあらまあそうなの~コソコソ...ニヤリでした。初期の作品が真知夫人の為だとしたら晩年は山口の為にだと思うので、一切の存在をなかった事にすると変な感じがする。言語論がわかりやすく、父ゆずりの頭の良さが光っています。ゲゲゲの娘と比べたら難しくて読みづらいけど愛は同じくらい伝わりました。2015/07/07

fogman

12
生い立ちから没するまで、作家・安部公房の生涯をひとり娘の安部ねりによって書かれている。小学校の先生による力の入った読書指導や、夫婦で栄養失調に苦しんだ極貧時代、石川淳、三島由紀夫、大江健三郎など作家達とのアツい交友録、普通の伝記とはすこし違うが楽しんで安部公房の人生を垣間みることができた。「父は私に議論を仕掛けては、言い負けていた」負けると「生意気だ」といって一ヶ月は不機嫌が続いた。という父娘のやりとりがすこし可笑しかったな。2012/06/27

Bartleby

10
安部公房の娘ねり氏はわりと淡々と父の伝記を綴る。が自身とのエピソードになると父との葛藤が垣間見える。自身は父がならなかった医師になったというところも興味深い。父を“非科学的”と評している。それは検証できない、という意味にもとれるし、父の言うことなどわざわざ検証したくないという意味にもとれる。検証できない限りはそれを非科学的とは言わない、ということは彼女自身熟知していただろうに。2023/03/27

ふくみみ

8
山口果林さんの本を先に読みました。こちらは安部公房を中心とした家族の記録・想い出といった趣き。満州での体験があっての政治活動だったのかーとか、北海道開拓や満州移住などその時代の生活も興味深かった。2015/10/17

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