微光の道

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  • サイズ B6判/ページ数 390p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103142195
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

内容説明

人生の輪郭を美しくするもの。人に生きる喜びを与えてくれるもの。辻文学の源泉を逍遙する最後のエッセイ集。『西行花伝』『背教者ユリアヌス』など自作をめぐる思い出や、古典を初めとする幅広い読書の愉しみを語り、影響を与えられた国内外の作家の魅力を自由闊達に説く。巻末に辻佐保子夫人のエッセイを付す。

目次

1 自作の周辺(地の霊・土地の霊;風のトンネル ほか)
2 読書(書物―もう一つの現実;書物と暮らす至福の時 ほか)
3 読書 続(『ドルジェル伯の舞踏会』のマオ;『デイヴィド・コパフィールド』のドオラとアグネス ほか)
4 日本文学(荷風の頃の人;運命の力 ほか)
5 海外文学(物語とカトリシズムの間;デュラスの近さ デュラスの遠さ ほか)

著者等紹介

辻邦生[ツジクニオ]
1925年(大正14年)9月24日東京生まれ。東京大学仏文科卒業。約3年間のフランス留学から帰国後、短編小説の試作を経て、63年刊行の『回廊にて』で近代文学賞を受賞。99年7月29日、滞在中の軽井沢で逝去
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感想・レビュー

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星落秋風五丈原

26
著者最新作、というのもおかしな気がしますが、平成11年7月に世を去るまでの最後の10年間、90年代にいろいろな雑誌に書いたエッセイ集。 書かれたエッセイをまとめたもの。第1章:自作の周辺 では自著解説「西行花伝」「銀杏散りやまず」 第2章&第3章:読書 では読書をめぐる随想 第4章:日本文学 第5章:海外文学 では影響を与えられた国内外の作家の魅力等を語っています。2001/06/10

ソングライン

19
1999年に作者が亡くなるまでの90年代に書かれた文学に関するエッセイ集です。90年代に文学に全く触れることのなかった私にとって「西行花伝」、「背教者ユリアヌス」、「銀杏散りやまず」、「安土往還記」の制作動機、苦労、出版過程が語られる第一章自作周辺は感慨深いものでした。それ以降、少年期からの読書体験、影響を受けた作品たち、日本文学や海外文学への思いが綴られます。有限の生の中に、確かな永遠の安らぎを描いた作者の文学への思いが語られるエッセイ集でした。 2021/02/23

ワッピー

9
自著についての文章他、欧米文学・日本文学の古典名作の極上扉本です。「読書」の章では、書物愛あふれる文章に涙。古今東西の名作を紹介している文章で、恥ずかしながらまだ読んでいない諸作はやはり読まなくては!と反省。日本文学では、大衆作家と分類されがちな山本周五郎が高い評価でビックリ。子供のころに全集を愛読していたので、嬉しくなりました。いろいろ紹介されている本の中でも特に気になるのは辻家の歴史を扱った「銀杏散りやまず」ですね。まだまだ読まなくては~2018/02/17

tama

9
図書館本 辻さんのファンだから。相変わらずすごく時間かかった。中身がギュッと詰まってるのと、きちんと読まないといけないという義務感もあって。あれっ、嵯峨野明月記ってモンマルトルで書いてたの!?しかも背教者ユリアヌスと同時に!西行花伝について書いておられ、いわば作者が作品の解説をしてくれてるのだが、それにもかかわらず理解できない情けなさ・・・。「書物が書物だった時」にフランスの革装大型本とアメリカ的ペーパーバックの比較の話があり面白い。「推薦する本」一杯。一度は読もうと思う。2017/02/14

nininice

2
辻邦生先生がどんな本を読んでどんな風に考えているか、今後の読書の参考にしたいです。2013/02/24

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