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となりのセレブたち

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  • サイズ B6判/ページ数 253p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103133643
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

問題はお金で解決。自己中心的なのに他力本願――我々の周りに大勢いる「偽セレブ」たちをユーモアと皮肉たっぷりに描く傑作短編集。

「金持ちですが、何か?」身近な小金持ちの悲喜交々を笑い飛ばす痛快短編集。親の介護にペットの世話、面倒はすべてお金で解決。自己中心的でも他力本願。そして根拠のない楽観主義……私たちの周りの、いわゆる「セレブ」な人たちを、ユーモアと皮肉たっぷりに描く全五篇。大人の恋愛あり、近未来SFあり、官能サスペンスあり、さらにはカーチェイスまで。欲望のままに突き進む現代人の解体新書。

内容説明

どこが優雅?だれがゴージャス?マダムのお茶会、犬のヒモになったオトコ、回春ペット―何でもありのセレブ生活。となりの小金持ちたちの喜悲交々を笑い飛ばす、痛快短編小説集!

著者等紹介

篠田節子[シノダセツコ]
1955年東京都生まれ。東京学芸大学卒。東京都八王子市役所勤務を経て90年『絹の変容』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。97年『女たちのジハード』で直木賞、『ゴサインタン』で山本周五郎賞を、2009年『仮想儀礼』で柴田錬三郎賞を受賞。2011年『スターバト・マーテル』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

426
5篇を収録。篠田節子さんの小説は基本的にはエンターテインメントなのだが、それでも登場人物たち(ことに女性たち)には、切実さといったものがある。それが読者の共感をも誘い、心の琴線を震わせるのだが、残念ながらここにはそれは希薄である。タイトルにあるように、セレブたちの物語なのだが、それらはあくまでも「となりの」であって、ちょっとリッチなプチ・セレブのお話なのだ。つまり、身近な分だけ滑稽でもあり、楽しく読める物語群ではある。ただし、そこまでなのだ。これは彼女の余技とでも言うべき軽快なエンターテインメントなのだ。2017/10/22

ナイスネイチャ

177
図書館本。短編集で表題のセレブは最初の章のみ。どれもブラックユーモアたっぷりの作品でした。犬と山小屋で暮らす「クラウディア」が一番面白かったかな。2016/07/31

まちゃ

153
篠田さんのこれまでのイメージとは違う面白さがあり楽しめました。星新一さんのSFを思わせるストーリー展開で高齢化社会をシニカルに描いた「人格再編」のオチには感心しました。2016/05/22

tama

150
図書館本 新刊案内で これは結構待たされた。市内図書館で2冊。いやぁ面白かった。構成が単純すぎず複雑すぎず、織り上げた文様のように置くべき位置に置かれ全体を作り出してる。この方、どんどん巧くなってるような気がする(エラソーに!)。「ヒーラ」が気に入りました。小松、筒井両巨星に肉薄するようなアイディアと展開です。ゲッとなるような素材を使い、よくまあそんな先まで風呂敷広げたなぁ。その意味では「人格再編」も先の先まで広がっています。「どう行こうが行き着くところは基本灰色」。先の短い者には楽しみな未来でもある!2015/11/10

きさらぎ

117
セレブの暮らしでも覗いてみようかと読んでみたら全然そういう話じゃありませんでした。いつも気取ってた奥さまがドライフルーツで本性をさらけだしたり、家族には抵抗する猫がその家の客のような嫁のエリカにだけなついたり、犬の配下におかれたり。主従関係はいつ逆転するかわからないから怖いですね。吹き流しを飼うのはめんどくさいけどヒーラー一度は試してみたい!餌食になるまではまってしまいそうです>_<2016/02/19

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