出版社内容情報
ヘンテコで、奇妙な建物たちは一体、なぜ建てられたの? 建築の専門かも思わず目を凝らしてしまう77の“迷作品集”第二弾。朝日新聞日曜版好評連載中。
内容説明
権威に裏打ちされなくとも、見る者の意表をつき、惹き付けてやまぬ迫力で君臨してきた存在感。そこに宿されていた建築家の情熱と深い哲学、時代の精神―。専門家も思わず目を凝らしてしまう77の“迷作品集”待望の第二弾。
目次
神奇
奇景
奇塔・奇門
奇態
奇智
数奇
新奇・叛奇
著者等紹介
鈴木博之[スズキヒロユキ]
建築史家。昭和20(1945)年生まれ。東京大学大学院工学系研究科建築学専攻教授
藤森照信[フジモリテルノブ]
建築史家。昭和21(1946)年生まれ。東京大学生産技術研究所教授
隈研吾[クマケンゴ]
建築家。昭和29(1954)年生まれ。隈研吾建築都市設計事務所主宰。慶應義塾大学理工学部教授
松葉一清[マツバカズキヨ]
建築評論家。昭和28(1953)年生まれ。武蔵野美術大学教授
木村伊量[キムラタダカズ]
朝日新聞GLOBE編集長。昭和28(1953)年生まれ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
267
『奇想遺産』の第2巻。副題には「世界のとんでも建築物語」とあるが、大半は例えばハギア・ソフィアやウマイヤモスク、あるいはフィレンツェのドゥオモのように、スケールこそは大きいが、モスクやカトリックの大聖堂などまっとうな宗教施設である。もっとも、表紙の「ニューヨーク、ニューヨーク」(ラスヴェガス)のようなのもあるが。このまがい物感は、もはや壮観である。ヴェガスには他にも「シーザース・パレス」や「ルクソール」など、こんなのがいっぱい。大半は旧知のものだが、初めて見るものも少なくない。面白い。2023/06/18
misui
7
表紙はCGだと思って読み進めていたらラスベガスに実際にある風景だそうで、きれいな二度見をかましてしまった。この巻で面白かったのはパルテノン神殿の逸話で、本来は正面に6本の柱で進められていたものがたまたま8本に変更されたおかげで、それまでの基本形よりすらりと優美なプロポーションが生まれたとのこと。前巻に続いて読んで感じたのは建築的営為の儚さ。砂の城を建てるようなことを人間はずっとやってきたしこれからもやっていくのだろうけれど、それを駆動する夢や欲望といったものが思わぬ形で現れる面白さは堪えられない。2014/12/25
SKH
5
第二弾。前書に比べ、メジャーな観光地にある歴史建造物を数多く掲載。2014/04/26
むぎじる
4
美しい建築は、たとえ奇想天外な外観であっても、なぜか周囲に溶け込んでいるものが多いと思った。画一的なデザインで、敷地内いっぱいにとにかく建てました!という建築物を見慣れているせいか、ユニークで予想を超える楽しめる内容だった。お気に入りは、古きよき時代をしのばせる「ブラックプール・タワー」(イギリス)と「銀座ライオン」(銀座7丁目)。2012/08/24
takao
3
ふむ2024/01/08