新潮oh!文庫
なぜ記憶が消えるのか―神経病理学者が見た不思議な世界

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  • サイズ 文庫判/ページ数 386p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102900901
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0140

内容説明

つい今しがたの記憶がなくなる!手足が動かなくなる!なぜ、このような状態になるのだろう?脳のメカニズムが引き起こした、体と脳の不思議な症候群。

目次

なぜ記憶が消えるのか(一過性全健忘)
夢に金は払えない(ラチリスム)
世界を救おうとした男(パーキンソン病)
トスカニーニの失態(鎖骨下動脈盗血症候群)
消えた痛みの謎(脊髄空洞症)
血に潜む悪魔(ハンチントン病)
自由の代償(進行性多病巣性白質脳炎)
なぜ強腕投手はマウンドを降りたのか(胸郭口症候群)
テレビを見にくる幽霊(パーキンソン病)
不治の病に挑む―L‐ドーパ革命(パーキンソン病、他)
男のなかの大男(巨人症)
ちょっとした火遊びから…(オルガスムスと偏頭痛)
神経が混線してしまった(三叉神経痛)
失恋と失音楽症の関係
わたし自身の症例報告(睡眠麻痺)病気を復讐に利用する方法(ハンチントン病)

著者等紹介

クローアンズ,ハロルド・L.[Klawans,Harold L.]
1937-1998。神経科医、シカゴで開業。臨床家・研究家として、学術論文を発表するかたわら、医学エッセイや小説を著す。著書に『ニュートンはなぜ人間嫌いになったのか』『生と死とその間』『医者が裁かれるとき』『インフォームド・コンセント』(共に白揚社)『失語の国のオペラ指揮者』(早川書房)などがある

鴻巣友季子[コウノスユキコ]
1963年東京生れ。お茶の水女子大学大学院修士課程英文学専攻。英米文学評論家。主訳書に、J・M・クッツェー『恥辱』(早川書房)T・H・クック『緋色の記憶』(文春文庫)E・マクラッケン『ジャイアンツ・ハウス』(新潮社)など
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

零水亭

16
(2001年頃、読みました)「神経内科学」の話。著者の豊富な診療経験から、色々な興味深い神経疾患が解説されてます。仕事関係で(あまり気乗りせずに)読み始めた本ですが、面白くて、ぐいぐい引き込まれました。 ハンチントン舞踏病の章は、色々と考えさせられました。

SGM

11
★★★非常に面白かった。翻訳本にありがちな読みにくさもほぼない。しかし、医学的なことを扱っておりまったく知識がない人には読みにくいと思われる。医学に関わっている人や医学に興味がある人におすすめ。内容はアメリカの神経科医である筆者の臨床経験短編集といった感じでしょうか。主には診察室に訪れる患者から得られるヒントをもとに臨床推論(いわゆる推理)をしていく。オルガスムスに至ると偏頭痛がおこると訴える患者の秘密とは?手術中に記憶を失った外科医に起こったことは?など。苦言を呈するとすれば絶版であるということか。2018/02/24

mari

2
勉強の一貫としても役にたったし、普通に読みものとしても楽しめるほんでした。。2011/11/22

Akiro OUED

1
神経内科医の守備範囲は、偏頭痛から舞踏病まで幅広い。パーキンソン病を治療する『レナードの朝』は、神経内科医の物語なのか。神経内科医の武器は投薬だけど、物価上昇を補助金投入で散らす政府のやり口に似てる。だが、投薬で根治することはあっても、投金で国民生活を根治することはできない。2023/05/30

1
オリヴァー・サックスと同系統?第7章は泣かせる。2016/01/24

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