内容説明
日本ジャンボ機によるカミカゼ攻撃で崩壊した国会議事堂とともに、合衆国政府首脳は全滅した。呆然としながらも、二度目の建国という途方もない重責を果たす決心をしたライアン新大統領。一方イラン最高指導者ダリアイは、大統領が暗殺されて無政府状態となったイラクに侵攻し、イスラム連合共和国を作り上げた。最大の危機に見舞われた祖国を救うために、ライアンは孤軍奮闘する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
橋川桂
12
この前の「日米開戦」を読んでないので、ところどころわかりづらいところもあったり、逆に「日米～」のネタバレ食っちゃったりはありつつ、やはり面白い。つなぎの副大統領職を引き受けたと思ったら大統領になってしまった、何を言ってるかわからねーと思うが以下略というところから幕開けで、この巻は新米大統領のホワイトハウス奮闘記というノリ。国の内外に不穏な動きはありつつ、この新政権にどうからんでくるのかはまだまだ分からないんだけど、良い。2019/05/04
ヤーマ
9
米国は前作でテロを受け瀕死になる。1人残ったライアンは大統領になってしまう。大統領として何をすべきか？一つ一つ覚えていくライアンはまだ弱々しい。だがライアンならきっとという期待は膨らむ。2021/02/12
hiyu
7
本作は、ある光景を思い出させることから始まる。これは盛り沢山だ。ちょっと混乱した。ライアンはなるべくしてなった大統領というところだろうか。本論とは関係が乏しいのだが、ただ、日本人の政治家像の描かれ方が気になった。翻訳の性質上致し方なかったのかな。どう展開していくのか楽しみというか、大変かもなあと思いながらさっそく手にしたい。2017/08/11
cgatocairb
3
LIBー
ウラー
3
我らが"誠実"なるジャック・ライアンが大統領に。p428からの演説はかなりの名文。日本の政治家は演説が下手で、日本国民も演説の審美眼は良くないが、これは本当の政治演説にも負けないと思う。正直者で"政治家"になれないライアンが大統領職に戸惑う姿が面白い。政治家ではないライアンを通して、逆に政治家とはどんなものだと思われているのかがよくわかる。政府首脳と議員のほとんどが死んでしまったアメリカを再建するだけでも大変なのに、アメリカの弱体化を見て各地で陰謀が蠢き出し、国内でも権力の亡者がしつこく食い下がる。2016/03/16
