内容説明
太平様戦争中サイパンで米軍に肉親を奪われた財界の巨頭矢俣頼造は、傀儡政権をつくり実質的な独裁者となった。日本車炎上事件を契機とした米国の貿易改革法は、日本経済に大打撃を与えた。日本は合同演習にまぎれ米原潜二隻を撃沈、空母二隻を作戦不能にしてしまう。インド、中国との密約により米軍を牽制、一方ウォール街のメイン・コンピューターに侵入し、市場は大混乱となる…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヤーマ
8
前回の事件で政府が嫌になり引退したライアン。しかしアメリカはライアンを必要としていた。弱体化した国防。インド問題、そして日本、中国。ライアンは国家安全保障担当大統領補佐官として手腕を発揮する。2021/01/03
コージ
5
再読。日本による真珠湾攻撃の現代版であり日本がいかにして太平洋戦争に突き進んで行ったのか‼の現代版。そしてラストはあまりにも有名になったが神風特攻隊の現代版で終わる。仮想敵国が日本という最高のエンターテイメント作品。悪玉が日本で核兵器保有国となる‼なんてニヤニヤしてしまう。ワクワクしながら下巻に突入。2019/10/22
かずお
5
★★★★☆ 経済からインド洋、太平洋と世界規模の陰謀でワクワクする!日本人の描写がちょこちょこおかしいのはご愛嬌か。2017/10/30
ウラー
5
時はバブル崩壊の少し後、太平洋戦争で家族を殺された男が財閥を築き、日本政府を操ってアメリカに経済的・軍事的奇襲を仕掛ける話。冷戦終結でアメリカの軍事力が低下した隙を見逃さず、最小限の攻撃でアメリカをハワイ以西から叩き出す巧妙な戦略は突飛だが、否定しがたいリアリティがある。一方、陰謀を企てる右翼日本人やインド人提督の愛国心の描写は偏見に満ちているか、的外れかで全くリアリティがない。テクノロジーや冷戦の知識には強いが、アジアの文化には疎い。これが当時のトム・クランシーの限界だったのかもしれない。2016/03/15
可兒
5
まだ日本がラスボスの地位を占めていたころの話。とりあえず、トム・クランシーが典型的な日本嫌いで、それを直す気がまったくないのは分かった2010/03/21