内容説明
その男、初老で小柄。重窃盗の容疑で全米に指名手配されたが、盗品ともども依然逃亡中。盗まれたのは、雌のインド象が二頭。職業、象使い。廃業を考え手塩にかけた二頭の象を一度は売ったものの、買い主の支払い遅延と象虐待に憤り、「正義」のために象たちを奪還。しかし男を待っていたのは、訴訟社会の陥し穴だった…。男と象の遍歴の五年間を活写する、傑作ノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tai65
1
星4つ2017/09/11
きよもり
1
結局、彼女たちにとって、何が一番幸せなのか?今年読んだ中で、一番考えさせれました。2011/04/21
ねこつばき
1
所詮は人間のエゴで結局ゾウにとっての幸せなんて分かりっこ無いんだよなぁ
Takeshi Hoshi
0
本棚を整理していて1995年に出版されその年に読んだこの本を見つけて改めて読み返しました。ストーリーはある仕方ない理由から自分の愛する象たち(あの娘たち)を手放さざるを得なくなった象使いの男が、買取主の象たちへの不当な扱いに怒り、象たちを連れて5年間の逃亡生活を送るノンフィクションです。逃亡者としての厳しい環境の中で一貫して注がれる象たちへの愛情。そして本当に愛らしく尊厳に満ちた象たちの振る舞いは何度読んでも心をうばわれます。その姿は背後に繰り広げられる人間達の憎悪のドラマが悲しく滑稽に見えてしまうほどで2013/10/14