新潮文庫<br> 破壊者ベンの誕生

新潮文庫
破壊者ベンの誕生

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  • サイズ 文庫判/ページ数 240p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102436011
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

とにかく平凡なふたり、ハリエットとデイヴィッド。パーティで知り合い結婚した彼らの夢は、明るく賑やかな家庭を築くことだった。ロンドン効外の大きな家に4人の子供。それまでは幸福だった。そして、5度目の妊娠。ベンの誕生。全世界に戦いを挑むような瞳。気味悪い坤き声。狂暴な振る舞い。家族から疎外され、家庭を破壊するベン。彼はいったい何者なのだ?現代家族への黙示録。

著者等紹介

レッシング,ドリス[レッシング,ドリス][Lessing,Doris]
1919年、イラン生れ。’50年に処女作『草は歌っている』を刊行し、大成功を収める。以後、大作を次々と書き、注目を集める。近年では、SF的手法を取り入れた作品を発表。イギリスを代表する女流作家である。2007年ノーベル文学賞受賞

上田和夫[ウエダカズオ]
1928年金沢生れ。東大英文科卒業。元研究社出版編集担当、元明星大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はらぺこ

41
翻訳が合わんのか元の文自体が合わんのか兎に角しんどかった。 ノーベル賞作家らしいので凄い作家さんなんでしょうね。せやけど自分はアホやから良さが全く分からんかった。こねくりまわしてる様な文章はアホが読むにはには辛いわ。2014/11/01

501

21
2007年ノーベル文学賞受賞作家の作品。5人目の子ベンの懐妊から幸せな家庭が崩壊の一途を辿りはじめる。生まれながら強固な体躯、異様な風貌をもち、知恵が遅れ気味ベン。破壊者=ベンとして家族から、母からもさえも忌避され常に疎外された家庭で成長する。しかし作者は、彼は母が人外と表現するような子どもではなく、親の本当の愛を欲するごく普通の子どもであることを注意深く語る。 この両者の間に横たわる溝はどうして出来たのか様々な解釈が可能だろう。彼が自身を形容してつぶやく言葉「かわいそうなベン」が悲しくやりきれない。2015/01/14

n.k

14
生まれて最初に話す言葉が「ケーキがほしい」なあたり、異常性の描き方がうますぎるなあと唸った。ベンの話というより、母親の話だった。ベンを恐れつつも捨てきれず、時には脅すしかなく、接し方を葛藤し続ける母親。強さも弱さもあってリアルだった。2023/08/03

🐾ドライ🐾

11
ハリエットとデイヴィッドは結婚して6年で4人の子供がいる。親類は何かと忠告するが、毎年の家族の集まりは楽しい。しかし5人目のベン(風貌はゴブリン、暴力的で意思疎通が難しい)の誕生、成長により家族は離ればなれになる。ベンの兄や姉は祖父母を頼って寄宿学校へ(実際、イギリスの公立学校は移民のための英語基礎教育があり、最初の1~2年は無駄になるらしい)。身内を含めベンを受け入れられない層もいれば、街にいる失業中の若者は(小遣い稼ぎもあるが)ハリエットの頼みでベンを連れて遊び回る。ハリエットは自分の5番目の→2017/05/25

petitlyz

9
[再読-全く記憶なし]よりによって「奇跡の人(日本版ヘレン・ケラーとサリバン先生)」の後に読んだものだから、平凡でない幼児の存在ということは共通しているけれど、それ以外の落差が凄くて頭がぐるぐるしてしまった。デイヴィッドとハリエット夫婦5番目の子ども、ベンの凶暴性はどこから来るんだろう?発達障害とは違うんだろうか?でも生まれてすぐからだから突然変異なのか。簡単に〇〇だから□□とならない作品ということなのかな。2020/05/11

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