内容説明
とかく不透明と言われる日本の証券界に君臨し、市場支配する巨大企業・ノムラ。野村はいかにして世界のノムラとなりえたのか。いったいこれから何をめざしているのか。自らも証券マンである著者が、膨大な資料と数百人に及ぶ関係者の証言に基づき、ノムラの内幕を徹底的に暴く。同時に、証券界の驚くべき独特の体質を、ダイナミックに、そしてビビッドに解き明かしていく。
目次
野村証券、世界制覇への道
野村が世界を救った日
第1部 富への道(両替商;放蕩息子;最初の幸運;ガリヴァーの旅;戦争成金;長者と貧民;恐慌;野村家の男たち;蕩児と辣腕家;戦争の嵐)
第2部 戦争と再建(楽園喪失;刑務所と映画館;楽園の復活;岩戸景気;墓泥棒;海外の世間知らずたち;ヘンドンとフィンチレー)
第3部 支配への道(新米;野武士;落後者;アパッチ;アイヴィー・リーグとオックス・ブリッジ;ニューヨーク事業の拡大;ニューヨークの危機)
第4部 証券の時代(一匹狼;読売事件;総会屋;仕手;現代の帝国)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
葵堂
2
野村證券の大本の誕生から執筆当時に至るまでの日本や世界、証券界等の内実を赤裸々に描きまくった意欲作。外人から見たガラパゴスである日本の中野一つの巨大企業が鋭く描かれている。2015/07/15
Junichi Wada
1
ノムラが野村になりえた歴史を創業からバブル絶頂期までを資料とともに当事者への聞き取りなどをもとにまとめた本である。 まず、ノムラが野村になりえた理由は、果敢にもリスクをとりに行った点と人材の育成ではないだろうか。また、野村の場合は、戦前より証券会社を中心に財閥が形成された点も成り立ちが他の証券会社との成り立ちが異なるのではないか。 また、日本の証券市場の未成熟さに驚いてしまった。確かに損失補てんの禁止などはついこの前に法制化されたということを考えても90年までは手段を選ばない市場だったのであろう。2009/07/19
ミ酉
0
面白かった!あんま証券とかのことわからないけど、楽しめました。ちょっと古いけどね。あと別にそんなに批判的なわけではない。2010/02/05
ide
0
証券会社の生い立ち、政治とカネの癒着構造など、20年経った今でも勉強になる。バブルも崩壊も計画的なもの。昔、父が🚤の人物を批判していた理由も分かった。2021/03/11