新潮文庫<br> 処刑室〈下〉

新潮文庫
処刑室〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 501p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102409107
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ガス室での死刑執行が目前に迫った69歳の死刑囚サム。実の祖父の弁護に奔走する26歳の弁護士アダム。あらゆる法的手段を駆使して救命に努めるが、刻々と迫る処刑の瞬間まで残された時間はあとわずか。もはや死刑をまぬがれることはできないのか?死刑制度そのものの問題点を抉りだし、死の恐怖と向き合う人々の苦悩を浮き彫りにした著者渾身の長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ポルトン

49
執行までのタイムリミットが迫る中、憔悴していく弁護士アダムと、諦め達観していく死刑囚サムとの対比がよく描かれている。 死刑制度の違いがあるので日本ではサムのような心境になれる死刑囚は少ないんではないだろうか。 いくつかの疑問点や解決されないままの問題を残したままで物語は終了するのでイマイチすっきりしない読後感でした。2020/02/05

よむよむ

23
児玉清さんオススメ本をがんばって読了。感想は・・・児玉さん、ごめんなさい!あーなって、こうなるんだろーなと期待していたのとあまりにかけ離れた結末にただ脱力でした。読み方が浅いのか、頭が悪いのか、まあ両方なんでしょうが、疲労感だけが残り参りました。<ネタバレ>→2011/06/26

もり

7
会社の後輩にオススメされたジョン・グリシャム。他に有名作品があったにも関わらず本作を手に取ったのは、かの著名な読書家、児玉清さんが絶賛されていたからです。児玉清さんといえば、海外作品を原書で楽しまれるほどの読書家。その方のオススメなら間違いないと思うわけです。ですが自分自身の力不足を棚に上げてはいけません。国内作品の読みやすさに比べれば活字ビッシリの海外作品は難易度が高く、なかなか読み進められません。そうこうするうちに登場人物の設定や相関図もあやふやとなってしまいました。修行不足を痛感した作品。判定不能。2017/08/17

ゆきのすけ

6
こんな結末迎えると分かってたら読まなかったよ!と悲しみのあまり心のなかでちょっと毒づいてしまった。サムに対する死刑執行が決定的なんだ、と気付いてからは死を受け止めて悟りに入る死刑囚のようにたんたんと読んだ。終盤に向けて悲しみは増していくばかりで、ずっしりとこたえる。「市場分析」作戦はどうして失敗なのか、ウェッジがこのままのうのうと生きていて良いのか、とか納得いかない点がある。話しとしての欠陥はないけれど、気持ちのうえで納得がいかない。サムの告白する罪がただただ悲しい。2011/01/21

uburoi

3
ちょうど麻原某その他が死刑執行されて死刑についても話題が盛り上がっている。とはいうもののその是非を問うものでも方法論を持ち上げるでもなく、遺骨の処分でもめているのだった。本書はガス室時代の旧死刑法に対する言及がえんえんと続くんで冗長にも思えた。申し訳ないがちょっとそのあたり飛ばしながら読んでいる。KKk団というのはアメリカでもマイノリティでありむしろ差別の対象にすら追い込まれている。死刑執行が迫るKKK祖父と孫の弁護士の戦いを阻止すべく(たぶん手段を選ばず)過去からの亡霊が現れたようだ。でもって下巻へ。2018/07/17

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