内容説明
煖炉の上の鏡をくぐりぬけ、アリスはまた奇妙な冒険に飛びこんだ。おしゃべりをする花たち、編物をするヒツジ、ハンプティ・ダンプティ、ユニコーン、赤の女王etc.鏡の国をさまよっていると、つぎつぎに不思議な住人たちがあらわれて、気がつくとアリス自身も女王さまに―。チェスのゲームを物語に織りこんだ夢とユーモアあふれるファンタジーを金子国義のオリジナル挿画で贈る。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
sin
75
はてさてこれぞ夢物語!鏡の国の冒険は場面の移り変わりが唐突で、その上読者をおいてけぼり、会話の中身も支離滅裂、言葉遊びと挙げ足とり、最後に話がこんぐらかって、思わず猫に戻してあげて夢が覚めたと、はいおしまい。◆英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1000冊を読破しよう!http://bookmeter.com/c/3348782016/01/09
nakanaka
72
「不思議の国のアリス」の前にこちらを読んでしまった。この作品はチェスのルールに従って物語が構成されているらしい。チェスの知識がゼロなので読み始める前に嫌な予感がしたがそれなりに楽しめた。チェスの知識があればまた感じ方が違うのかもしれない。個性が強い登場人物ばかりだが、個人的には白い騎士の章が一番印象的だった。最後はアリスの夢だったという展開で納得。夢オチの先駆者か?金子國義氏の絵から勝手に気の強い少女を連想したが芯の通った優しい少女という印象。「不思議の国のアリス」も読まねば。2015/10/25
あつひめ
47
ハンプティダンプティって鏡の国のアリスだったのかぁ…と不思議の国と鏡の国がごっちゃになっていたのが解決されたような気がした。チェスは全く知らないけれど、アリスと登場人物たちの言葉のやり取りが面白くて満足。アリスが迷い込んだ世界が不思議なのか現実と呼ばれるアリスの住んでいた世界が不思議なのかわからなくなりそうなほど鏡の世界に住む人たちの世界が生き生きとしている。どの世界も観方の問題でもあるのかも・・・と最近頭が固くなり始めた自分の脳みそをマッサージしたくなった。金子さんの描く登場人物がどれも好み!!2011/06/19
ポップ
40
森の木陰でドンジャラホイ、違う、チェスだ。鏡に映すはジャバウォッキの詩。今度のアリスは鏡の国に来ちゃった。個性的で賑やかな面々に面食らうは読者も一緒さ。そっくりなダムの後を継ぐディーが「反対だよな」ってどっちなのさ。ハンプティ・ダンプティはタマゴそっくりで高い塀に腰掛けて、危ないったらありゃしない。「わあい、わあい、王手だ!」それ、将棋。騎士、馬から落ちすぎ、ハラハラしちゃう。さんざん聞かされた詩とアリスの動きは計算通り、らしい。「はい」はゴロゴロ「いいえ」はニャオは名案かもね。2019/06/30
たー
33
「不思議の国~」にはハンプティ・ダンプティ出てこないじゃんってことで?こっちも読んでみた。チェスとの関連はやったことがないせいもあって、正直なところよく分かりませんでした。2012/07/24