新潮文庫<br> 透明人間の告白〈上〉

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新潮文庫
透明人間の告白〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 398p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784102377017
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ウォール街の証券マン、ニックは、偶然巻き込まれた事故で突如“透明”になってしまった。透明になったら無限の自由が手に入ると思っているあなた、ちょっと待って下さい。透明な人生は決して楽ではありません。食事は?買物は?生活費は?でも見えても見えなくても、人は生きていかねばなりません。透明人間の苦難と哀しみの底から、不透明な現代が浮び上がってくる秀逸な作品。

著者等紹介

セイント,H.F.[セイント,H.F.][Saint,H.F.]
ドイツのミュンヘン大学で哲学を学んだという異色のニューヨーカー。長い間実業界で活躍し、アスレティック・クラブやコンピューター会社などを経営したのち、若い頃からの夢だった小説に挑戦。ほぼ四年かけて書きあげた処女長編の『透明人間の告白』は、刊行前から出版界の注目を集め、デビューと同時に一躍ベストセラー作家となる

高見浩[タカミヒロシ]
東京生れ。出版社勤務を経て翻訳家に
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

116
あの椎名誠と目黒考二が、本の雑誌の中で「30年に一度の大傑作」と評したSF。透明人間なんてSFとしてはずいぶんと古典的な題材だ。だが普通の話とはちょっと異なる。核エネルギー実験施設の事故に巻き込まれ周囲の物質とともに透明人間と化してしまった主人公。科学的な考証についてはかなり怪しい。なんちゃってSFっていう感じかな?でも、ある意味リアル。食事のシーンとかそうだよね。今迄考えた事もなかったけど、確かに自分でも食べた物が消化されるのなんて見たくない。秘密情報機関に追われて逃げる主人公、さてさて後半は如何に?2016/02/25

のっち♬

78
「生き残る秘訣とは、必要な危険は冒しても、無能な危険は決して冒さないことにある」—予期せぬ科学研究所の事故によって透明人間になった主人公は、国家の秘密情報機関から追われる身となる。本作における透明人間は万能で気楽な魔法のような状態とはまったくかけ離れたものとして描かれており、都会の中で孤立した彼は「現実的な障害にぶつか」って絶えず苦悩する。透明人間が陥りうる様々な日常の問題や心理状態に対する記述が仔細で、全体の雰囲気は重苦しくて圧迫感がある。展開は鈍いが人間の順応性やプライバシーに対する考察なども印象的。2018/08/14

木村 武史

27
上巻は微妙です。タイトル通り「透明人間の告白」。ある事故をきっかけに透明人間になってしまった主人公。事故現場から離れるまで(ここまで上巻の半分)イマイチのめりこめなかった。自分勝手な主人公に感情移入することも出来ず、失敗だったかなぁ、と思いながら我慢して読み進めていくと3分の2あたりくらいから、やっと読めるようになってきました。頑張って下巻も読むかぁ。2021/08/27

蘭奢待

23
下巻にて2019/09/16

pulpo8

19
恩田陸さんが自身のエッセイ「小説以外」で紹介していた凄い本、らしい。ある男が事故に巻き込まれて突然透明人間になってしまう話。上巻は透明になってしまって日常生活に悪戦苦闘する姿が描かれる。主要人物紹介の「透明人間の恋人」であるアリスがまだ登場していないが……。まだそれほど面白い!というわけでもない。下巻に続く。2015/04/11

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