内容説明
２７歳のエリート広告マンと４１歳のハンバーガー店売り子―容姿・年齢・学歴・地位、すべて不釣合な２人が恋に落ちてしまったら…。男は２人の仲を公けにできない自分に嫌悪し、女は将来を絶望する。男はこれまでの建前生活に嫌気がさし、本音で生きる女にますます魅かれる。人が人を愛した時、どこまで相手に正直に誠実になれるか―永遠の主題を新しい感覚で捉えた話題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
125
41歳の教養もない美しくもない部屋も汚いおばさんと、妻に先立たれ踏み出せずにいるエリート広告マン27歳の物語。この下品な女ノーラを、美化するわけでもないのに魅力的に描いたことに感嘆する。月並みな言い方だけれど、誰しも外見や人が思う年齢ほどに、大人になんかなっていない。彼に見合う女になれるのか、きっぱり身を引くのが彼のためか。彼目線で書かれる文は、彼女の気持ちを掬って読む分、尚更もどかしく切ない。彼に本を借りて読もうとし、本棚からハックルベリーフィンを選ぶところで思わず本を置いた。幾つになっても恋は純心。2017/12/11
優希
78
面白かったです。41歳のバーガー店員・ノーラと27歳の広告代理店勤務のマックスの恋愛に引き込まれました。容姿も年齢も学歴も地位も全然違う、端から見れば不釣り合いな2人なのに恋に落ちるというのが可愛らしくてたまりません。自分を卑しめながらもマックスの側で過ごすノーラが切ない。恋に落ちるのには何もいらなくて、ただお互いが好きになる瞬間がある、そう思わされました。2016/10/05
まめ@暫くイン率落ちます
39
27歳広告業に勤めるエリート男性マックスと41歳ハンバーガーショップに勤める低所得女性ノーラ。普段行き合わない2人が交じり合った時2人の間には愛とともに逡巡がうまれる。年齢も身分も違う2人の心の描写が素晴らしく面白かった。誠実であることがいかに大切か、人の根本的な場所に目を向けさせられる小説。もうノーラを悲しませないでね、マックス。お幸せに。2019/04/01
うにこ
16
古本屋で購入。映画は未見。恋愛小説として秀逸。ちょっとびっくりした。あまり詳しく語りたくないので抽象的だけど「外科室」とかあーいう恋愛を「究極」だと思ってる若造は読んだらまずい。使用済みナプキンみたく汚らしい、けれどそこには奇麗事じゃすまない愛がある、愛は衝動であり、衝動をコントロールしようとする手綱を手に入れて初めて自分のものになるのであり、しかし相手をものにするかどうかはまったく別の話ということを教える。全っ然ぬるくない。個人的には大ヒット。2010/02/20
まーこ
13
タイトルにも表紙にもうっとりしてしまいます。ノーラ役のスーザン・サランドンが素敵に演じられている映画ファンも多いのではないでしょうか。27才の広告代理店勤務の男性と41才のハンバーガー店員の女性。出逢いもしなければ、恋にも発展しそうにもないのに、くっついてしまうから不思議です。単純に人を好きになることに素直な二人の心が気持ち良くて大好きなお話です。2016/10/18
