新潮文庫<br> イローナの四人の父親

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新潮文庫
イローナの四人の父親

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  • サイズ 文庫判/ページ数 631p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784102205068
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

1956年、動乱に揺れる街ブダペストで、祖国を違える4人のスパイとひとりの女が関係した。そして生まれた娘、イローナ。誰が本当の父親なのかわからないまま14年の月日が流れ、美しく成長した娘と4人の“父親”は出会いの時を迎えた。しかし、娘が何者かに誘拐された。その道では百戦錬磨の男たちによる必死の救出作戦が始まった。異色のスパイ小説、世界に先駆けて日本版刊行。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GAKU

58
1956年ブダペストでイギリス、ドイツ、アメリカ、ロシアのスパイがひとりの女性と関係し娘が生まれる。誰が本当の父親か分からないまま14年後に四人の父親と娘は会う。直後娘は何者かに誘拐され、国もイデオロギーも違うが、その道では百戦錬磨の四人の父親が救出に向かう。四人の父親の人生が描かれる前半部分で、それぞれのキャラが色めき立ち、後半は一気に救出劇へ。ラストでは予想外の真実も明かされ、久しぶりのA.J.クィネル作品を楽しめました。 2023/07/04

みっぴー

44
《ナンバーズフェア》第三弾。ちょっ、三人のスパイのパパ。(CIA、MI6、BND)に、赤軍の大佐(スペツナズ)、合わせて四人のパパを持つ娘イローナ。彼女が何者かに誘拐され、パパ達の救出劇が始まる!長かったけど面白すぎた。時代がまだ冷戦時代で、西側の三人と、東側の一人との金銭感覚のズレが笑えます。各国の特色をうまく書き分けてるのもグッド。イローナもかわいい。私はロシアのセーロフ大佐に一票(*^_^*)頑張るパパはかっこいい!2018/07/29

タツ フカガワ

30
1956年、諜報合戦が繰り広げられるブダペストで一人の女性が身籠る。父親の可能性があるのは米・英・西独・露の敏腕スパイ/軍人で、彼ら4人は父親を特定せずに生まれた娘の共同の父親となることで合意する。14年後、彼らは娘イローナに初めて会うが、翌日彼女が誘拐される。誰が何の目的で? こんな話「フィクションとして書こうものなら、編集者は笑って原稿を屑籠へ放り込むだろう」と作中あるような冒険小説ですが、これがとても面白い。20年ぶりの再読でしたが、クリィーシー・シリーズも読み直そうかと思うほど楽しみました。 2021/07/28

bookkeeper

18
★★★☆☆ 再読。東西冷戦下のハンガリーで美しい娼婦が、相手をした4人の男を呼び出して妊娠を告げる。彼らは米・英・独のスパイと露の特殊部隊員で…。 ってその筋の人ばかりかよ!とかみんな誠実ないい人かよ!とか盛大に突っ込みながら読む(笑)。やがて美しく成長した娘が誘拐され、物騒なパパたちの奪還作戦が始まる。 欧米には珍しい程人情に厚いお話しを書くクィネルの真骨頂。イローナとパパ達の触れ合いをもっと見たかった。それと、急襲されたのにパパに惚れてしまうナポリの女ボス、それはないだろう…Σ( ̄。 ̄ノ)ノ2018/09/14

けいちゃっぷ

11
イローナの4人の「父親」は米ソ英独のスパイ!荒唐無稽な設定ですが(作者も自分で揶揄してる)楽しんで読ませていただきました。631ページ2010/07/01

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