新潮文庫
回想のビュイック8〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 351p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102193389
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

少年は幾人もの父の元同僚警官たちの言葉に耳を傾け続ける。徐々に明らかになっていく忌まわしきビュイックの真の過去と、その正体に取り憑かれた在りし日の父の姿。ついに少年は長い長い一日の果てに、“魚の年”に起こった怪異と、D分署を襲った悲劇の日の物語にたどり着く。果たしてビュイックとは悪そのものなのか、それとも…?人生への深い洞察に溢れた、胸を打つ絶品。

著者等紹介

キング,スティーヴン[キング,スティーヴン][King,Stephen]
1947年メイン州生れ。貧しい少年時代から恐怖小説を好む。高校教師、ボイラーマンといった職業のかたわら執筆を続け、’74年に『キャリー』でデビュー。好評を博し、以後『呪われた町』『デッド・ゾーン』など、次々とベストセラーを生み、“モダンホラーの帝王”と呼ばれる

白石朗[シライシロウ]
1959年生れ。早稲田大学第一文学部卒
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tetchy

103
本書の主人公カーティスが勤務中に飲酒運転の車に轢き殺された事故の件はエッセイ『書くことについて』で語られた、作者自身が99年の6月に遭った交通事故そのものを再現していると云える。ただ驚くべきことにあとがきによればこの事故のシーンはキング本人が事故に遭う前に書かれていたというのだ。自分の事故を予兆しているかのような話に鳥肌が立つのを感じた。そして事故後に出版するにあたり、創作活動が出来なくなるかもしれない恐怖を克服したキングには全く以て畏れ入る。本書は彼にとってどうしても出さなければならなかった作品なのだ。2023/09/12

眠る山猫屋

33
それでも日常は続いていく。ビュイックを巡る怪異は、D分署の面々に表に裏に影響を与えた。偶然だとしても、信じていた仲間たちには現実。ビュイックという扉を通じて現れた異世界の生き物たちとの遭遇より、ビュイックに引き付けらた人々の行く末がやるせない。2018/07/07

おすし

32
次々起こる怪異に、少年ネッドと一緒になってわからず屋の教えてチャンになり、夢中で読んだのは事実ですが…私にとってはそれだけだったかな~(笑) ただ、白石朗さんの日本語訳が、しみ込むように読みやすく、キングの、恐怖の描写にちりばめられたギャグみたいな空気をうまいこと日本語化してるように思う。緊迫の場面に登場する“サランラップ”とか、原文どうなってるの(笑) “どくされまxxな話だ!”を連呼するパニクった分署長、手に汗握る一触即発な場面なのに笑かされる。次も白石さん訳のキングを読みたいな。2021/08/13

ロア

31
キング大好き‼さて…本作も父と息子の物語だよ‼まさかの展開のあの部分で号泣。たぶん普通の人には全く泣くポイントじゃないだろなぁ。相変わらず感受性狂ってる自分***キングらしい、何気ない日常の描写が「普通」である事の幸福を際立たせる。下巻はハラハラどきどきしっぱなしで、ああなったと思いきやこうなって、ほっとしたのも束の間ええっ?!てなって最後は・・・(*´ω`*)***ダークタワー、アトランティス、ブラックハウスと他作品とも微妙に世界観が繋がってるので、その辺を承知してないで読むと面食らうかもです。2015/11/14

METHIE

20
上巻の感想の続き、ラストの終わり方は納得したというか「不思議だなぁ」と思わせる素晴らしい読後感だった。2014/02/22

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