新潮文庫
サードマン―奇跡の生還へ導く人

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  • サイズ 文庫判/ページ数 365p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102184912
  • NDC分類 936
  • Cコード C0111

出版社内容情報

シャクルトン、メスナー、リンドバーグらが体験した、不可思議な「第三者」の実体を最新科学から迫った異色ノンフィクション。

遭難や漂流、宇宙空間、災害現場などで危機的状況に陥った者の傍らに突然、「何者か」が現れて、生還へと導く――。この不思議な第三者に命を救われたという話は少なくない。冒険家のシャクルトンや登山家のメスナー、飛行士のリンドバーグほか有名無名を問わず数多くの事例を紹介し、脳科学や精神医学、宗教学の研究成果も踏まえて、多面的にその正体に迫る、異色ノンフィクション。『奇跡の生還へ導く人』改題。

内容説明

遭難や漂流、宇宙空間、災害現場などで危機的状況に陥った者の傍らに突然、「何者か」が現れて、生還へと導く―。この不思議な第三者に命を救われたという話は少なくない。冒険家のシャクルトンや登山家のメスナー、飛行士のリンドバーグほか数多くの事例を紹介し、脳科学や精神医学、宗教学の研究成果も踏まえてその正体に迫る異色ノンフィクション。

目次

サードマン
シャクルトンの天使
世にあらわれた幽霊
守護天使
退屈の病理
複数誘因の法則
存在の気配
喪失効果
ムーサ・ファクター
救済者の力〔ほか〕

著者等紹介

ガイガー,ジョン[ガイガー,ジョン] [Geiger,John Grigsby]
ニューヨーク州イサカ生れ。アルバータ大学で歴史学を専攻。ノンフィクション分野で著作活動を続ける。グローブ・アンド・メール紙編集局編集主任、トロント大学マッシー・カレッジ・シニアフェロー

伊豆原弓[イズハラユミ]
翻訳家。1966年生れ。上智大学文学部英文学科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

hatayan

37
命の危険に晒されるストレスのかかった状態で現れる、正体不明の味方。それは「サードマン」と呼ばれ、テロの生還者、航海家、著名な登山家が体験した事例を紐解きます。 著者は科学的にアプローチ。臨死体験と同様、体の感覚を遮断する、刺激のない単調な環境に身を置くなどの条件に当たりをつけながらも、生きる希望を持ち、目の前の恐ろしい状況に打ち勝とうとするシンプルな信念を持つとき、サードマンは手を差し伸べると結論します。 解説は『極夜行』の角幡唯介氏。氏はサードマン現象を体験したことがまだないとのこと。 2018/11/23

こばまり

30
大興奮の一冊です。極限状態に置かれた人が生死の分かれ目に出会うというサードマンの正体とは。多数の事例に当たり、これまでのさまざまな研究や分析を咀嚼して、筆者はある答えを導いています。次から次へと紹介される新旧の壮絶な体験には胸苦しさを覚える程。「そこに山があるから」ではないですが、なぜ人は命を賭してまで冒険するのかについても深く考えさせられました。2014/05/18

あーびん

28
登山家や極地探検家、9.11の生還者、海難事故の生存者など極限状態で命の危機に向き合った人びとに共通して起こる「サードマン現象」。彼らは口を揃えて重大な局面で正体不明の見えない存在があらわれ、きわめて緊迫した状況を克服する力を与えてくれたと話す。本書では実際の生還者たちの証言を多く紹介しつつ、守護天使、喪失効果、心理的要素、脳機能障害など様々な仮説を展開する。面白いのは複数人で同じ感覚(サードマンが近くにいる)を共有することがあること。極限状況で起こる脳の現象だと思うんだけど正体は何なんでしょうね。2021/02/04

kasim

26
T.S.エリオット『荒地』の一節、「君たちのそばをいつも歩いている第三の人は誰だ?」が大好きで、わくわくして手に取った。極地で、雪山で、海上で、危機に現れて人を救う謎の存在。著名な冒険家から9.11の生存者まで、豊富な体験談を最初は感心して読んでたけど、あまりの繰り返しに途中で疲れた。だけど逆にそれだけ事例が多いということ。この本は脳がそうした存在を生み出し、それは異常ではなく誰にでも起こりうるという立場で書かれている。超自然性は認めていないが、現象に敬意を払い、むしろ評価する姿勢は共感する。2017/08/20

Bo-he-mian

18
何年か前に、男の子が折檻のため林道に置いていかれて行方不明になって、現場から何キロも離れた自衛隊の施設の中で無事発見されたでしょう。で、特に精神的にも体力的にも疲弊した様子はなく元気だった、という話を聞いて、この子はサードマンに導かれたんじゃないだろうか、と即座に思ったのだ。実はこの時、あり得ない偶然がいくつも重なっていて、普段は鍵が掛っているはずの建物が解錠されていて、中に入って寒さをしのぐ事ができたとか、林のど真ん中で何でその方向に向かったのかとか、「運の良さ」では説明がつかないものが重なっている。2018/10/07

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