内容説明
1941年末、日本軍は事実上フィリピンを手中に収めた。当時、合衆国陸軍航空隊のパイロットだった著者は、7万名に及ぶ米・比兵とともに「バターン死の行進」を余儀なくされる。どうにか脱走に成功した彼はその後、離島で遭遇したオズボーンとともに、全長6mという木造漁船を駆ってオーストラリアに向かった―。敵兵と鮫をかわし、自由の大地を目指す炎熱の5000キロを綴った魂の手記。
著者等紹介
ゴーズ,デイモン[Gause,Damon]
1916年、ジョージア州生レ。ジョージア大学中退。沿岸警備隊、陸軍工兵隊、石油会社事務などを経て陸軍航空隊に再入隊。第27爆撃機群の一員としてフィリピンへ。生還してから17カ月後の’44年3月、ロンドン近郊でP-47のテスト飛行中に墜落死
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感想・レビュー
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蘭奢待
41
2023年の1冊目がこれ。太平洋戦争開戦当時のフィリピン駐在の米軍部隊の下士官。真珠湾攻撃と同期した南方作戦。日本軍に攻めまくられ壊滅。捕虜の身から逃亡。フィリピンからオーストラリアにボロ船で渡る、波瀾万丈の冒険譚。ジャングルや荒れ狂う太平洋の中でこの文章が書けたのか?このままドラマに出来そうなロマンスあり、危険あり、冒険ありのストーリー。眉にツバつけて話半分にとらえるべきか。2023/01/16
とも
14
ほんまに実話に基づいた手記なんかい?!せやったら、これ程までに幸運(としか言いようがない)に恵まれた逃避行はないやろと思わせるが、苦難を乗り越えオーストラリアにたどり着いたゴーズとオズボーンに喝采。 ある程度は事実やとしても脚色されたフィクションと割り切って読むなら、面白い冒険譚。 どつちに傾向して読むかは読者次第って事やな。2020/11/01
たーくん
6
1941年末、日本軍は事実上フィリピンを手中に収めた。当時、合衆国陸軍航空隊のパイロットだった著者は、7万名に及ぶ米・比兵とともに「バターン死の行進」を余儀なくされる。どうにか脱走に成功した彼はその後、離島で遭遇したオズボーンとともに、全長6mという木造漁船を駆ってオーストラリアに向かった―。敵兵と鮫をかわし、自由の大地を目指す炎熱の5000キロを綴った魂の手記。 2016/10/02
Ryuji
5
★★★★☆太平洋戦争でフィリピンに侵攻した日本軍から逃れるために、わずか6m余りの船でフィリピンからオーストラリアまで逃避行したアメリカ兵2人のノンフィクション。当然ながらこの本では日本は「敵」なので、戦闘シーンなどちょっと複雑な思いにはなるが、個人的には冒険ものとして読めばとても読み応えのある本です。この類の本は沢山読んでいるが、体力もそうであるがそれ以上にその精神力が凄いといつも思う。なんでこんな事が出来るのか!とても自分には真似出来ない。2016/02/17
ランプセニート
3
実話なのかと疑いたくなるような物語。脚色されていなければ、幸運にこれ程恵まれた人はいないだろう。読み易く一日で読み終わってしまった。2011/10/01