新潮文庫
魂の重さは何グラム?―科学を揺るがした7つの実験

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 333p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784102172513
  • NDC分類 404
  • Cコード C0140

内容説明

魂の重さを大まじめに量った科学者がいた。彼はその結果に真剣に悩んだ…なぜ生前と死後で人間の体重が変化するのか?科学の発展に寄与したり寄与しなかったりした7つの分野での実験と論争の数々、その意外な結論とは。古今の有名科学者の迷走も交えつつ、生命誕生の謎から錬金術に至るまで、イグ・ノーベル賞受賞者が丁寧に解説する異色の科学史。

目次

第1章 魂の重さを量る
第2章 物体を動かす
第3章 ツーフィンガーをニュートンに
第4章 コルセットを通る稲妻
第5章 愚か者の金?
第6章 フランケンシュタインのいのち
第7章 生命とは何か?
第8章 結論「必要な謎」

著者等紹介

フィッシャー,レン[フィッシャー,レン][Fisher,Len]
1942年、オーストラリア・シドニー生れ。ニュー・サウス・ウェールズ大学で博士号を取得。ビスケットを崩壊させずに紅茶に浸す方法についての研究で’99年イグ・ノーベル賞・物理学賞を受賞。2002年刊行の『How to Dunk a Doughnut(ドーナツをどう浸すか)』は、米国物理学協会の最優秀一般科学書に選ばれた。英ブリストル大学物理学部名誉研究フェロー

林一[ハヤシハジメ]
1933年、台北生れ。昭和薬科大学名誉教授。専門は理論物理学、科学史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Koichiro Minematsu

21
その時代の科学者は強い信念と確固たる常識をもって科学するが、その科学者の目を通して見えるユーモアに著者フィッシャーは灯りを照らす。そこに人間性が垣間見える。2019/06/08

ジョニジョニ

16
「生命とはなにか?」という疑問を科学的につきつめると、行きつくところは「物質なのか否か?」であって、それを知りたがる人は多い。”透明なゆりかご 5巻”で前世を語る子供の話を読んで、前世があるということはタマシイが存在して、それが物質に宿るということなのかなぁ…と考えたけど、じゃあタマシイも物質で、重さがあるのか?という発想、それ自体がなんか間違ってるような気がする。科学の進歩は、それまでの常識を乗り越えて進んできたからこそ、未だ知らない仕組みが発見されるのを見てみたい。2019/05/17

鐵太郎

13
魂の重さを測る実験とか、さまざまなある意味トンデモな科学実験。面白いには違いないのですが、7つの実験という言葉の割にはそのマイルストーンとなったであろう個別の実験を明確にしていません。作者が言うそれぞれの実験とは、重要な一つのものか、包括的な試行錯誤の繰り返しを指すのか、よく分からない。読んでいて歯がゆいのです。言葉や文章の流れは読んでいて楽しいのですが、話のヘソがわかりにくい。ま、それでも読みやすいからいいかな。妥協しよう。(おいおい)2010/08/20

大先生

12
科学史の本です。スピリチュアル系の本ではありません(笑)マクドゥーガル医師は、死の前後の人間の体重を計測することで、死後4分の3オンス(=約21㌘)軽くなることを発見?(といっても6例のうち、初めの実験結果が約21㌘というだけ。ただ犬は15回実験しても減らなかった)。この結果について著者は、死体が急激に冷えていくときに対流(空気の流れ)が生じて軽くなった可能性があると指摘しています。この他にも錬金術や「フランケンシュタイン」の元ネタであるガルヴァーニ電気の実験などの話も。文系の私にはやや難しい内容でした。2021/05/06

壱萬弐仟縁

11
脳の重さは? というのではない。魂という目に見えないものを掴むには、ということか。必要なのは忍耐と知識欲(11頁)。市民にも科学が求められる時代。大切な資質。物理現象と魂はどういう関係にあるのか、と思うが。108ページの実験はライデン瓶で中学の理科でもやるもののようだ。「科学の役割は、危険と結果の両者についての人びとの感覚が、できるだけ事実に立脚するように努めること」(123頁)。危険と隣り合わせの科学という性質。冷静沈着が求められるゆえん。魂と電気はどうも刺激し合うのかもしれない。物理学も生物学を刺激。2013/05/07

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/142001
  • ご注意事項