新潮文庫
シャーロック・ホームズの息子〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 353p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102165515
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

第一次世界大戦直前のロンドン。セバスチャンは、シャーロック・ホームズの実子ながら、伯父マイクロフトの子として育てられた。彼は、来たる戦争によってドイツと接触をはかり莫大な利益を狙う米国実業家の秘密結社を捜査する任務を請け負う。しかし、英国政府からは一切の資格や支援は得られない、という条件付だった。鬼才フリーマントルが初めて挑んだ冒険パスティーシュの傑作。

著者等紹介

フリーマントル,ブライアン[フリーマントル,ブライアン][Freemantle,Brian]
1936年サウサンプトン生れ。17歳でロンドンの新聞界に入り、国際関係の記事を専門とするジャーナリストとして活躍。『デイリー・メイル』紙の外報部長を務めた後、小説家デビュー

日暮雅通[ヒグラシマサミチ]
1954年千葉市生れ。青山学院大学卒。訳書に『シャーロック・ホームズ大百科事典』など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ジェンダー

32
実際にホームズに息子がいたのかはわからないけれど今回の設定は眈々と進んでいくので読みやすいです。アメリカの社交界や街の様子もわかり興味深く読んでいました。ホームズにも解けない物があるとは思っていなかったけれどすぐに調べあげて使えるようになるとはさすがだと思います。政治に絡んでるためいろんな思惑が絡み合い、さらに戦争になるかもしれない状態なので情報をとり、いかに活用するかの難しさを知りました。さらに自分がいかに情報を相手から得ようとするときに自分からも出そうとする時の駆け引きがいかに重要であるかを感じました2013/12/22

RIN

17
第一次世界大戦開戦前の英独緊張が高まる時期、シャーロックホームズの息子セバスチャンがチャーチルの命でアメリカへ諜報活動に旅立つ。所謂、ホームズ・パスティーシュなのだが、シャーロキアンではない自分にはホームズの人物描写や細かい齟齬(があるらしい)は全く気にならない。エスピオナージュの名手フリーマントルらしく、刑事事件探偵のイメージしかなかったホームズも実は…な設定も面白い。英米露独の駆け引きもたまらなく興味深い。滑り出しはなかなかページが進まないが、上巻2/3くらいから俄然面白くなる。このまま下巻へ。2012/06/25

橋川桂

14
タイトル通り、シャーロック・ホームズの実子が活躍するパスティーシュ。ホームズの「公式年表」と食い違うところがあったり(この時期ならホームズはアイルランド系になりすまして暗躍してたはず、とか)、息子にセバスチャン(モラン大佐と同じ名前)なんてつけるかな、とか気になるところはありつつ、息子との距離感をつかみかねてワトスンに弱音吐いたりするホームズが可愛いのなんのって。2019/03/15

アルクシ・ガイ

6
どうして息子を作る必要があるのだろうか。ホームズとワトソンが渡米して、そしてワトソンの一人称で書いてほしかった。2016/08/27

Tetchy

5
なんとフリーマントルの手による、ホームズのパスティーシュ小説。しかし、厳密に云えば純然たるホームズのパスティーシュではない。通常ホームズのパスティーシュ小説と云えば、そこここに正典へのオマージュなり、パロディなりが挿入されていつつ、ホームズの快刀乱麻の如き名推理を堪能できるような作りになっているものだが、フリーマントルの手になる本書はホームズの登場人物を借りたスパイ小説となっている自然、物語は政治色が濃くなり、シャーロックよりも官職に就いていたその兄マイクロフトの出番の方が多くなっている。2010/04/01

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