新潮文庫<br> 流出〈上〉

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新潮文庫
流出〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 451p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784102165331
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ロシアからは法も秩序も消えていた。当局の権威は失墜し、幾多のマフィア組織が無軌道に鎬を削っていた。そしてチャーリーに未来はなかった。さらに、未来のない男に与えられたはずの任務は、思わぬ危険な方向へと彼を導いてゆく。米ロ両大国の思惑に揉まれ、屈折した愛情に揺さぶられながら、彼は因縁浅からぬ街で孤独な活動を展開する。今日的テーマと壮大な構想のシリーズ第十作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

bapaksejahtera

10
チャーリーマフィンシリーズ第11作。ソ連崩壊のあと著者の迷いか第10作は中国共産党相手で凌いだ。その後の本作は核物質を奪取して第三国に売ろうとするロシアマフィアが相手。マフィンは民間出身の情報部長の引きで辛うじてクビを免れモスクワへ赴任。これにKGBの後身部局の長でありマフィンの娘を抱えるナターリャとの恋の鬩ぎ合い、更に今回協力者となるFBIの若手担当者の教育譚入り交じる。混乱に乗じ核物資で儲けを企むロシアマフィアの内部抗争が描かれ期待膨らむ上巻である。それにしても著者のロシア人父称の扱いには違和感がある2021/08/16

tom

10
フリーマントルのマフィンシリーズを再読中。ところが、登録数は25、コメント数は7。けっこう面白いのに読まれていない。気の毒なことに、過去に埋もれてしまったミステリーということになってしまっている(笑)。ミステリーというのは、消耗品なのだ。今回のマフィンさんは、なかなかの上司に巡り会うことができ、ロシアに出陣。このロシアは、ゴルバチョフ後の混乱の時代。そして核の奪取と密輸をねらうロシアンマフィアと闘うというストーリー。相変わらずのチンララ振りで、タラリタラリと物語は進む。2015/09/28

ケイスケ

3
何度目かの再読。チャーリーとナターリヤの関係ばかり気になっていたようでストーリーはほとんど記憶になかった。2020/12/18

Tetchy

3
最高の頭脳ゲーム!高学歴、高水準のディベートゲームを堪能した!国際的犯罪阻止の協力に対し、自国に今後の利益拡大をもたらすべく、いかに有利に展開すべきか、いかに恩を着せるかを高度な駆け引きで展開するこの上ないディベートの嵐である。各国を代表した者たちがそれぞれの思惑と自説の正当性を主張しながら、核物質流出事件に当る。そしてこれら複雑な頭脳ゲームを恐らくキーボード上を踊るが如く美麗なメロディを奏でるように読者の眼前に提供してくれるフリーマントルの知性と筆の冴え。毎回思うが本当、この人の話は面白い。2010/01/25

yoshi

1
チャーリーがカッコよすぎ!FBIのケスラーが死ぬのはかわいそうやで!2022/04/04

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