内容説明
その夜またモスクワの路地裏に転がった死体からは、髪の毛とボタンが奪われていた。民警のダニーロフは、猟奇的な手口から連続殺人犯は異常者だと考える。だが被害者のひとりがアメリカ大使館員の女性だったため、事件にはFBIが介入することになった。風采のあがらぬロシア人刑事ダニーロフと、翳りをおびたFBI捜査官カウリーによる共同捜査が始まったが…。新シリーズ誕生。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Tetchy
3
ダニーロフ&カウリーシリーズ第1作目。アメリカの政治原理とロシアの政治原理が交錯するやり取りは正にフリーマントルの真骨頂なのだが、今回はそれだけでなく、全編に事件解決の手掛かりが周到に散りばめられている、一種本格ミステリの要素も含まれているのだ。ここにフリーマントルのこのシリーズに賭ける意気込み、並々ならぬ創作意欲の迸りをびしびし感じた。まさに記念すべき新シリーズの幕開けだと云える1作だ。しかしこのタイトル、フリーマントルの作品とは思えない題だ。一瞬大沢在昌の『新宿鮫』シリーズかと思った。2010/01/21
竜
2
マフィンものでなくても、面白かった。あまり主人公2人に魅力は感じなかったけれど。2017/05/27
woo
1
フリーマントルの別シリーズで初めて知ったが、何と言ってもフリーマンル、飽きさせずに最後まで読ませるところはサスガ♪ マフィン物程のキャラは立たないがこのヒトの本は買って損する事は無い^^ お奨め♪2013/08/27
慧の本箱
1
チャリーのサバイバルで徹底した反骨精神に慣れ親しんでいたので最初物足りなく感じたのも事実ですが 読み進むうちに彼ら二人の朴訥とした誠実さにしっかり嵌ってしまいました 2007/08/11
朱音
1
FBI捜査官とロシア人警官のコンビというのが目新しい。どちらもややこしい関係?にある二人が、各々の国家の思惑やら各自の捜査に関するプライドやら、そういうのをはねのけながらの捜査に挑む。…読みごたえあり。2003/02/22