内容説明
“ダンテ・クラブ”の懸命の捜査を嘲笑するように、犯人は第三の犠牲者を惨殺する。一方、保守的なハーヴァード大学理事会は、ダンテの思想を有害として、クラブへの迫害をさらに激化させる。数多の障害を知力と行動力で切り抜けつつ、真相に迫るクラブの面々にも、ついに犯人の魔の手が―。極上の知的興奮と謎解きのスリルが堪能できる、若き俊英による独創的な歴史スリラー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
🐾ドライ🐾
8
資料を基にした史実に創作したミステリーを追加。犯人がサイコパスっぽいところは海外ドラマでありそう。第一と第三の被害者の場面は夢で魘されそうなほど凄惨⚠️映像化注意⚠️ 南北戦争や当時の人種問題、米国で支持される詩人ロングフェロー、ダンテと『神曲』の世界観が印象に残る。仮にミステリー抜き、史実部分を加筆した米国版時代小説だとしても読み応えあり。 爆発的にヒットした『ダ・ヴィンチ・コード』の陰に隠れてしまったが佳作だと思う。2018/02/12
KAZOO
5
後半のほうがテンポが速くなって読み終えるのがもどかしい感じでした。ダンテや作品を知らない人にとっては物足りなさは残るかもしれないのですが、私にとっては水準を超えていると思いました。2014/04/12
旅猫
4
「ポー・シャドウ」の作家の一作目、といっても「ポー・シャドウ」も映画でしか見ていませんが。犯人は似た感じのタイプでしたね。登場人物の特徴がわかってからは、読みやすかったのですが、うーん、イマイチ好みではないかな。2013/12/30
kilioi
4
主人公たちの会話、設定、解き明かされる謎。ダンテの「神曲」を巡る当時の見解もわかっておもしろい。
P-man
2
ようやく登場人物の整理がついて下巻は比較的すんなり読めました。ロングフェローたちダンテ・クラブの面々はアメリカでは知らぬ人なしの実在した文豪たちなんですね。そのイメージがあればもっと読むのが楽だったんだろうなー。しかしこれ、30カ国で翻訳されたベストセラーなんですね。全然知らなかった……w2016/07/14