感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とも
38
★★★★1977年刊行なので37前に出版されたとは思えない斬新な内容である。裏表紙でハイジャック、空ものとなるので読み始めたら、なぜか海と船の内容になるために 間違って読んでるのかと思えるほど。とはいえ、そのう内に海と空が、具体的にハイジャックにつながっていく頃からその構成、ストーリー展開 、発想の奇抜さで楽しめる。が、内容に対してんのスピード感がないのは訳者なのか原書文体なのか、唯一 不満が残る。2014/09/27
ジロリン
16
再読。刊行当時"ネオ・サスペンス(だったかな?)の傑作"と呼ばれていたが、舞台設定は今だに新鮮。トリックは殆ど忘れていたので、緻密に構成された"ハイジャックによる完全犯罪"がどんな展開をみせるかのハラハラ・ドキドキが十分楽しめたw ただ、今読むと犯行にいたる動機が弱い気がするのは"ベトナム戦争"が遠く離れた、今の時代感覚ゆえの仕方のないところか。2016/02/21
アヤネ
10
1975年米作品。747ジャンボ旅客機がハイジャックされた。表紙のように、旅客機の死角に「影」のように最新鋭戦闘爆撃機がぴったりついているのだ。。主人公のパイロット・グラントは、用意周到・万全の計画でハイジャックに挑む。読んでる私は、犯罪だとわかっているんだが、この頭の良いグラントの言葉、一人の人間も殺すことなく計画を遂行していくところに感心した。先が読めないし、一体どうなるのかと夢中になった。飛行機の中、管制塔、大統領、軍など、いろんな登場人物の行動が興味深く、面白い作品だった。2012/08/25
ホレイシア
10
一気に読めた…んだから面白かったんだけど、どうしても「超音速漂流」と比べてしまう。どちらを先に読むかもあるかもしれないが、個人的にはあちらが好み。BGMに「砂漠のイリュージョン」を聞きながら(笑)。2010/10/15
アキ
8
【文庫本で再読】ロサンゼルス国際空港を飛び立ったジャンボ機[パシフィック・グローバル81便]をコールサイン「シャドー81」と名乗る正体不明の戦闘機がハイジャック!単行本、文庫本ともにその表紙で、従来のハイジャックとは根本的に違うことが単純明快に理解できる。パリでは戦争終結のための交渉テーブルに着きつつ、インドシナ半島では本格的介入そのものの「北爆」を続けるという、両面外交真っ最中の当時のアメリカを嘲笑うかのような手口。ベトナム戦争の結末を思えば、もう「皮肉」では通じないかも?それで、映画化が流れた…?2014/06/30