感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっきー
16
⭐3 年末から読み始めて1ヶ月半もかかってしまい途中くじけそうになったが読んだ価値は大いにあった、才能ある芸術家に起こりそうなことが全部入りの重厚な小説だった、終盤は思いもかけぬハッピーエンドな展開もあり読後感も良く皆の高評価とノーベル賞にも納得できまたいつか再読したいと思った、理解できない箇所が多かったので別の翻訳者に乗り換えたが今回は早々に見切りをつけて正解だった2024/02/12
那由多
5
壮大な物語も最終章。ロマン・ロランに芸術の至高へ連れて行かれた。
ma_non_troppo
1
ロマン・ロランはこの大きな物語の序文に書いている――「思想の中のもっとも深奥なものは、高い声で表現されるものではけっしてない」。たとえばベートーヴェンの第九だ。あの有名な歓喜の主題がすべての姿を現すとき、その深い響きはまずコントラバスで静かに歌われる。この物語を読んで得た最良のものは、クリストフの動的克己主義や、オリヴィエの静的理想主義ではなかった。どんな小さな人間の中にも、その深い場所に、自分ですら気づかない豊かな旋律が眠っていることを再確認できた点だ。愛。どうせ死ぬのだ。精いっぱい愛してみるとしよう。2011/06/22
小さいジャン
0
圧巻!2013/02/15
Hepatica nobilis
0
文章にクセがあり取っ付きづらいが、深い内容でとても立派な大河小説。フランスとフランス文化を執拗に批判している部分は興味深く読めたし、オリヴィエやグラチアとの友情など読みどころ満載。過度に理想主義的な内容から敬遠されているのかもしれないが、充分に古典の資格があると思う。