感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あっきー
18
⭐3 「家の中」の章の途中から岩波文庫から新潮社世界文学全集22ジャン・クリストフ新庄嘉章訳に切り替えたので同じ訳者の文庫本で登録した、ここまで難しくてリタイヤしかけたのが読みやすくなりこの作品の面白味がようやく分かってきた気がする、新潮文庫を絶版にしたのはチト損失だったような気がする2024/02/03
ヒロキです
11
オリヴィエとの出会いによって孤独で頑固者だったクリストフが少しずつ社交的になったりして作品に関しても自分が満足する作品から庶民、多くの人達に伝わるような作品を目指しているのが今までとの大きな違いに感じた。第3編はオリヴィエとクリストフの友情物語、オリヴィエの恋愛物語が大きな骨格になっている。しかし元々富裕な生まれなオリヴィエは貧乏になってもブルジョアな感覚を持ち、対して貧乏生まれのクリストフは富裕な人と接触しても平民的な気持ちを忘れていないことは二人の良い対照的な差異となっていて読んでいて刺激的であった。2018/09/14
那由多
4
友人を得て、世界が広がる。
tokiniwa
0
クリストフの大きな人格は芸術によって磨かれていく。友情や愛情も伴いながら人生行路は続く。2014/08/03
ma_non_troppo
0
アントワネットが口にしていた歌曲を聴いた。スコットランドの古詩にベートーヴェンが曲をつけたものだ――愛しい人、いつの日か、わたしは帰ってくるよ。ひとりの小さな人間が限られた生のうちに築けるものは、やはり小さなものかもしれない。でもこの巻の後半でロマン・ロランは断言している――「生命を測定するものは愛である」と。すべてのものはすり減るし、ことによると、いちばん大切なものさえも失われてしまう。だが消滅することが生の目的ではない。愛の詰めこまれた小さな魂は、生の炎が消えたのちも、あたたかみを失うことはないのだ。2011/06/15