内容説明
息子は医者です。物騒な市の汚ない市営病院の、戦場みたいな救急治療科に勤めています。早くよそへ移ればいいのに。その息子が恋をしました。相手は同じ職場の掃除婦で、しかも子持ちの黒人でした。確かに息子も黒人です。でも、この女とは住む世界が違います。いったい息子は何を考えて…。緊迫する医療現場で献身的に戦う人々が、ひたむきに織りなす愛と勇気、情熱の人間模様。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェリ
3
本カバーのあらすじを読んだとき、あまり興味がもてなかった。期待せず読み始めたのだけど裏切られた。かなり面白かった。単なる医療物でない。人種問題や院内のピラミッド的階級によって揺らぐ「私」の存在感を、見事に描いていると思う。読んでいるあいだ、いつもジャズが聞こえているようだった。そういう意味では一風変わった病院物語かもしれない。/ 古本屋で見つけたら買う。他の著作が邦訳出版されていないのが非常に残念。2012/05/15
YayoiM
1
何度読み返したか分からないほど面白い。実はあんまり面白いので原書も買って、今では原書でも読み返している。特に疲れた時にオススメ。 もしあなたがジェーン・オースティンのファンなら(特に『高慢と偏見』をイギリスBBCドラマで見てはまった!というタイプの人なら)これは絶対に面白い。というのも著者自身、筋書きのかなりの部分をオースティンに負っている、と自白しているから。まあ自白されなくても途中で判りますが。 場所はアメリカNYのブルックリンの公立の救急病院。ドラマERが好きな人には溜まらない舞台ですね。 そこで
tai65
0
星5つ2013/10/25
Ryosuke
0
松2009/09/10