出版社内容情報
ニーチェ[ニイチエ]
著・文・その他
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
78
思っていた以上に難解。それほど難しい言葉を使用しているわけではないのだが。心に残った言葉を幾つか。「智慧は一人の女であって、つねに戦のみを愛する。」「自分の知に反したことを語る者のみが嘘をつくのではない。自分の無知に反したことを語る者こそはまさしく嘘をつくのだ。」2020/12/26
Gotoran
43
『ビルマの竪琴』著者の独文学者翻訳のニーチェ思想の散文的叙事詩。旧字体かつ古風な表現、格調高さはあるものの、難解さは払拭できず。氷上英廣訳(岩波文庫)既読で大筋把握ゆえ、下部の注釈を追いながら何とか着いて行けている。隣人愛的キリスト教の「神は死んだ」に象徴されるニヒリズムやルサンチマンを超越し「永劫回帰」思想で人生を肯定できる人がニーチェが云う超人。本書(上巻)は、第一部で神の死、第二部で権力への意志がツァラトゥストラ(ニーチェ)によって説かれる。「永劫回帰」の兆候あるも、登場は下巻か。いざトライ。2014/08/10
もちまる
21
言わずと知れた一冊。ふむふむ、なるほど、何言ってるのかわからん、そうだなー、という思いを繰り返しながら読みました。もっと理解できるように時間をおいて再読します!2019/06/10
vinlandmbit
18
しっかり読み切れていない所は、また再読の機に。。2022/08/16
wiki
13
うす汚れた人間の社会を捨て去って聖人君子ぶっている宗教者の厭世的な生き方を否定し、神は死んだと叫んだ。そして、神ではなく、人間を愛すると一大宣言し、人間に飛び込み、不埒な欲望や暗愚を超克した超人としての姿を「かくありき」と示そうとする。ツァラトストラの生き様は非常に尊敬するし、共感する。「精神とは、みずからの生命の中に切り入る生命である。精神とは、みずからの苦艱によって、みずからの智を増大せしめるところのものだ。ーーなんじらは之を知っているか!」この叫びは、彼が苦悩と真正面から対峙した事を物語っている。2018/01/30