新潮文庫<br> レベッカ 〈上巻〉 (改版)

新潮文庫
レベッカ 〈上巻〉 (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 355p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102002018
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

のっち♬

96
夫人の付き人としてモンテカルロのホテルへやってきた「わたし」はイギリス人の富豪マキシムと恋に落ち、彼の後妻になる。現在と過去が入り乱れて語られる導入部から不穏なものを感じさせる。もっとも、一人称による語りが本領を発揮するのは舞台となるマンダレイ屋敷に入ってからで、前妻レベッカが作り上げた屋敷の不気味で重苦しい空気がページの隅々から伝わってくる。まさに本作の主人公はこれが生み出す恐怖そのものだ。これは情景描写もさることながら、屋敷を取り仕切るデンヴァース夫人をはじめとする人物描写の巧さにもよるところだろう。2018/06/26

nakanaka

76
大金持ちに見初められて結婚することになった「わたし」のシンデレラストーリーかと若干思ったりもしましたがそんなわけはなさそうです。デンヴァース夫人怖っ!せっかくのマキシムの豪邸もデンヴァース夫人の存在感とレベッカの影が至る所にあるせいで暗く気味の悪い建物として印象付けられてしまいます。マキシムもつかみ所が無い性格で不気味だなぁ。「レベッカ」というタイトルなのにストーリー上は既にこの世を去っている人物という点が新鮮でした。下巻が楽しみです。2016/01/14

財布にジャック

65
ヒッチコックが映画化した「レベッカ」は大好きでDVDを購入して繰り返し鑑賞していましたが、原作を読むのは恥ずかしながら初めてです。映画は短い限られた時間しかないので、主人公の心情がここまで描かれることがなかったので、暗く切なく不安な気持ちが私にまで伝染してくるようで小説を読んで良かったです。前妻レベッカに心酔しているデンヴァース夫人が登場してからは、ホラー風味も加わり、なんともいえない不気味な雰囲気で、早くこの小説に隠されている秘密にたどり着きたいとページを捲る手が止まりませんでした。急いで下巻へ!2012/03/26

ジャムうどん@アカウント移動してごはんになります

43
ある小説を読んでいたら登場したため、気になり読んでみました(おそらく死の接吻?)この話の面白いところは、全体に恐ろしい雰囲気が漂いつつも、ポルターガイストなどの目に見える怪奇現象が起こらないところ。平凡な女性「わたし」の目線で話が語られ、拡張高い雰囲気がたまりません。レベッカという女性の影にいつまでも付きまとわれる「マキシム」そして、「マンダレイ」。どうなってしまうのでしょうか・・・。下巻はまったくの未読なので、ここから話がどう展開していくのか楽しみです。2015/07/21

さゆ

38
再読。もう40年くらい前に読んだ筈なのに、これはストーリーを覚えている。読みはじめた途端、冒頭の部分の描写を読んで、初めて読んだ頃の自分に戻ったような気持ちすらした。それくらい印象深い小説だった。翻訳文もやはり素敵だ。年代を隔てた感じはなく瑞々しい。本そのものは図書館の本で、可哀想なくらい古びている。この本のせいで今日は3時間しか寝ていない。ゾンビ状態で出勤です。2012/12/26

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