内容説明
夢なんかじゃない、現実の出来事なんだ―。新米看護婦の目の前で繰り広げられる奇怪な一夜。深夜の病院内を複数の影が徘徊する。手術室に秘された謎の培養体。そして物陰からは異形の生命体が襲い…。「マ=グロ」と名乗る集団はいったい何を狙うのか。夜勤明けに待つ、信じられない結末とは。「泣けるホラー」の名手が放つ、新たな感動。
著者等紹介
梶尾真治[カジオシンジ]
1947(昭和22)年、熊本生れ。少年時代から小説を書き始め、’71年「美亜へ贈る真珠」で作家デビュー。短編を中心に活動を続け、代表作は『地球はプレイン・ヨーグルト』(星雲賞受賞)、『未踏惑星キー・ラーゴ』(熊日文学賞受賞)、『サラマンダー殲滅』(日本SF大賞受賞)など。’96(平成8)年の『OKAGE』の大ヒットで、ファン層を一気に拡大した
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感想・レビュー
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はらぺこ
51
夢野久作、江戸川乱歩らに捧げるオマージュらしいです。解説を読むと初版本の帯には2人の名前以外に「小栗虫太郎や海野十三の世界が息づいています。」と書かれてたそうです。自分は『ドグラ・マグラ』しか読んでないので、オマージュ作品としての面白さは理解してません。なので、これオンリーの感想です。なんや訳の分からんモノが出てくるのでホラーやと思うんですが、主人公の由井美果が絡まない部分はコメディーでした。 作中で語られるカスパー・ハウザーの話が気になったので何か本が有るなら読んでみたい。2012/05/18
びっぐすとん
11
読んだことを激しく後悔。怖かった。ただそれだけ。
あぶらや
9
かの奇書「ドグラ、マグラ」のオマージュがちりばめられているが、パロディではなく別のホラー小説。 話の作りもスムーズだし、登場人物のキャラも立っている。 ただ、私の好きなカジシンでは無いなと感じてしまいました。2018/02/02
可兒
4
ドグラ・マグラしか読んでいないので偉そうなことは言えないが、単品のSFホラーとして面白かったのでよしとする2012/11/16
miroku
4
終盤は面白かった。全体的には冗漫な感じ。2010/07/10