内容説明
「巨人の星」「あしたのジョー」「夕やけ番長」「愛と誠」など、中高年世代が若い頃に心を熱くした名作は、いずれも梶原一騎の原作である。しかし、彼の人生にはダーティーな影がつきまとい、事件・スキャンダルも絶えなかった。スポーツ劇画ブームを巻き起こした天才漫画原作者の実像を求め、その純粋な心根に深く迫った名著。
目次
第1章 スポ根伝説―栄光の時代
第2章 生い立ち
第3章 青春
第4章 『あしたのジョー』
第5章 栄光の頂点
第6章 狂気の時代
第7章 大山倍達と梶原一騎
第8章 どいつもこいつも
第9章 逮捕とスキャンダルと『男の星座』
第10章 梶原家の父と子
著者等紹介
斎藤貴男[サイトウタカオ]
1958(昭和33)年東京生れ。早稲田大学商学部卒、英国バーミンガム大学大学院修了(国際学MA)。日本工業新聞記者、「プレジデント」編集者、週刊文春記者などを経て、フリー・ジャーナリストに。人間の自由や尊厳を中心に据えながら、独自のテーマで現代社会を論じている。著書に『カルト資本主義』『プライバシー・クライシス』『機会不平等』『精神の瓦礫』『外資系で働けますか』『サラリーマン税制に異議あり!』など
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミスターテリ―(飛雲)
34
大好きだった梶原一騎と手塚治虫、戦後日本が生み出した天才だった。同じ漫画の世界で子どもたちに夢を与えたヒーローだったのに、二人とも強烈な印象を残して昭和の終わりにあっという間にいなくなってしまった。手塚先生のことはいろんな本を読んだが、梶原先生のことは「巨人の星」「あしたのジョー」たくさんの漫画の原作者だったことは知っていたが、暴力事件や女優とのスキャンダルなど栄光の日々と晩年のギャップの差がありすぎ、記憶のなかでは悪いイメージしかなくなぜ、どうしてという想いが強かったが、この本を読んでやっと理解できた。2022/12/30
姉勤
23
ある世代には熱狂的人気がある、巨人の星、あしたのジョー、空手バカ一代などの有名マンガの原作者として、また格闘技のプロモーターとして知られる梶原一輝。生い立ちと生き様を取材とインタビューで。コンプライアンス全盛の現代でなくても眉を寄せる彼のパーソナリティー。それをかき消すほどの才能の光があったのは確かかもしれない。それはともかく、平成の世に再販されたとは思えないほど偏った書き振り。日本のいわゆる左翼とはダブルスタンダードと同義の再認識、もとい、幼稚な精神は必ずそれとなる。2018/04/24
さきん
21
明日のジョーや巨人の星等で有名な梶原一騎の人生を振り返る内容。口よりも手が出る人なんて勘弁だが、そういう人だからこそ暴力の描写に富んだ作品が多い。絵よりも物書きだったことは知らなかった。2017/03/16
i-miya
8
2006.03.26 P108 高森龍夫(父) 『新生』青山虎之助 S23廃刊 高い原稿料、苦しい生活 高森朝樹=梶原一騎 高森真土=真樹日佐夫(弟) P118 荘司としお ピストン堀口 鉄道死 パンチ・ドランク 東京都立誠明学園(学校ではない) 救護院 感化院 M33 留岡幸助 P130 ノックアウトQ 山川惣二 ダンテ 神曲 P137 第3章 青春 後藤篤子との結婚(S39) 19歳と27歳 2006/05/04
nippon
2
全く梶原一騎世代ではないのだが、思春期にハマッタ。 近くにいて欲しくないけど、こういう人物には引き込まれるよね 男臭いです2014/01/03