新潮文庫<br> 国書偽造

新潮文庫
国書偽造

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  • サイズ 文庫判/ページ数 375p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101453118
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

時は寛永八年、徳川家光の時代である。対朝鮮外交を一手に握る対馬藩の家老、柳川調興が突然、所領の返還を申し出た。調興の訴えは幕府を揺るがす一大スキャンダルに発展していく。朝鮮王と徳川将軍の間で交わされた国書が対馬藩の中で偽造されたり改竄されたりしていたというのは本当か。そして調興の真意は一体何なのか。…史実を基に大胆な発想で描く時代法延ミステリー。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ophiuchi

12
以前から気になっていた本で、財務省の公文書改ざん問題がきっかけとなり手に取った。国書偽造が明らかになった経緯は意外なもので期待以上の面白さだったが、公文書をないがしろにする役人たちの姿が400年後の今もあまり変わっていないことに暗然たる思いだった。2018/09/26

TheWho

10
江戸初期1631年、家光の治世時に対馬藩主・宗義成と家老・柳川調興が日本と李氏朝鮮の間で交わされた国書の偽造を巡って対立した事件、所謂「柳川一件」の顛末を綴った歴史物語。李氏朝鮮外交を担っていた対馬藩家老・柳川調興が、藩主との諍いで旗本として独立を目論見幕府に対馬藩が、累代李氏朝鮮との国書の偽造を訴える事から始まり、容疑者の確定捜査(訴追)、個別評定(裁判)そして判決と、正に歴史法定ミステリーとも思える展開だった。そして戦国期から江戸安定期の空気を表す興味深い一冊です。2021/10/31

クサバナリスト

8
公文書偽造が世の中を騒がせているので、我が国の最大とも言える公文書偽造、国書偽造の物語を読みたくなり、本書を読了。家光の話を含め、なかなか面白いストーリーだった。ただし、史実ももう少し知りたいので、関連する他の書籍も読んでみたい。2018/04/26

更紗蝦

4
江戸時代を舞台にした時代小説ですが、法廷モノとしても楽しめます。朝鮮通信使という、比較的マイナーな題材を扱っていることも、ポイントが高いです。辻原登氏の『韃靼の馬』と合わせて読むと、より楽しめると思います。2013/07/28

りんふぁ

2
家光の世。血は流れないが心は戦国、頭脳心理戦。野望に乱世に憧れる世が平和。その通りと思った。2018/05/30

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