新潮文庫<br> 砂の海―楼蘭・タクラマカン砂漠探検記

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新潮文庫
砂の海―楼蘭・タクラマカン砂漠探検記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 235p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101448237
  • NDC分類 915.6
  • Cコード C0195

内容説明

目的地は、探検家ヘディンが「さまよえる湖」と名づけたロプノールと2000年前の幻の王国・楼蘭。太陽のコノヤロ光線、岩山も刻む砂嵐の中、“あやしい探検隊”隊長は、“正しい探検隊”である日中共同探検隊と、ずんがずんがと砂漠を突き進む。金属味の缶詰料理に辟易し、激しく車に揺られながら、著者が最終地点で目撃したものは?ハードな旅をユーモアで描く、シルクロード紀行。

目次

さまよえる湖―なつかしい目をした女‐ロマンとヘチマ‐月牙泉のピョンピョン虫‐砂漠のアルコール
停滞―宇宙飛ぶ活字大作戦‐先発隊は進まない‐謎のオカヤマキョーコ‐オレンジ色の土崖人
無限軌道―嘉峪関の空中演歌行進曲‐感度良好隊出発‐鳥人たちと無限軌道車の夢‐砂山ザーサイ弁当
ゴビ灘―砂漠の錫入り定食‐コバンザメテント“ゴビ”で笑う‐ピンクの野ウサギ東へ走る‐黄金朝焼糞
精霊の囁き―Vの字峡谷ヘッドバット通過‐比意留比意留と精霊の囁き―洟味風味の砂埃おかゆ‐蒼月に赤剥け野兎
オアシス―タマリクス絶賛‐蜃気楼の正しいめくらまし‐やかましいオアシスの夜
ロプノール―百足型中国式緊急的行列‐世界最凶の巴型便所‐最後のロプノール人
砂漠の目―砂嵐カラブラン‐タリム河デコボコ突撃‐砂漠に白い巻貝
赤いメサ―砂塵の三軍大移動‐糞食い土食い‐暁の羊逃亡事件‐夕日に燃える赤いメサ
死者と生首―月と生首‐銀河系の夜‐死者たちの胡楊
燃える輝玉―大地にめりこむ熱いたま―ヤルダンの連続攻撃―おかゆ腹トボトボ隊
砂の古城―自己主張する影―逃げ灯―闇に浮かぶ楼蘭古城
風砂と星空―風はかたまりで飛ぶ―砂蜥と疾風砂漠アリ―四億の夜と四億の星

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

69
普段は「あやしい探検」をしている椎名隊長も今回は「真面目な探検隊」。日中共同探検隊と、タクラマカン砂漠へ。目的地は探検家ヘディンが「さまよえる湖」と名づけたロプノールと2000年前の幻の王国・楼蘭。とは言っても砂漠の中でのビール争奪作戦?や「金属味の缶詰料理」などいつもの椎名節も満載。椎名さんが子供の頃に読んで感動した憧れのロプノール。私もヘディンの「さまよえる湖」の話は子供の頃読んで感動した覚えがある。シルクロード、憧れの場所です。憧れるだけでなくて、実際行ってしまうのが椎名さんの凄いところ。★★★★

ドナルド@灯れ松明の火

17
椎名さんの珍しいルポルタージュ。小さい頃からの憧れの楼蘭への過酷な旅。楼蘭手前のストゥーパを見た椎名は思わず涙ぐむ。椎名作品では感動したとしても涙ぐまない私も思わず涙ぐんだ。井上靖さんから頼まれた楼蘭の石を中国の禁止命令・監視のもと見つからないようこっそり拾い白い巻貝も妻の為に拾った。中国から禁止されたVTRがほんの一瞬許された時のTV朝日のクルーの狂喜ぶりが窺える。解説ではTV朝日クルー田川さんがレミーマルタンの秘話を暴露するが、とにかく凄い旅であったことがしみじみと伝わる。冒険好きな人には超お勧め!2013/08/17

カツ

9
ヘディン「さまよえる湖」から井上靖「楼蘭」を読んだ流れで久しぶりの再読。面白いのは、この頃井上靖「おろしや国酔夢譚」と「楼蘭」の2作品に関するTVドキュメンタリーにどちらにも出演している事。残念ながらどちらも見てないのだが。読み終えて、地平線に沈む夕陽と満天の星空を見に行きたいと思った。これを機にシーナ氏の昔の紀行モノを読み直してみようかな。2023/05/07

barcarola

8
砂漠だけあって変化に乏しい、はずなのだが読んでいて飽きることはない。尾籠な話も多いものの、それはそれで重要なことなのである。2021/01/05

*ニコル*

8
少し前のシルクロードの日に思い出して、再読。ものすごく大変な旅であったはずなのに、椎名氏の軽快で不真面目で怪しい文章は苦痛をほとんど感じさせないのだ。楼蘭は遠いが、砂の海に行ってみくなったので、とりあえず作中に出てきた楼蘭関連の本探してみよう(笑)2016/04/06

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