新潮文庫<br> 銀座のカラス〈上〉

新潮文庫
銀座のカラス〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 435p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101448138
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

松尾勇は小さな業界新聞社のサラリーマン。勤め始めて約一年の新米編集者だ。ところが前任者が突然退社した為に、なんといきなり編集長になってしまった。といっても部員は自分だけ。経験がない上に部下もいないなんて…。だが、やるしかない。やるしかないのだ。右も左も分からないまま、松尾は新たな一歩を踏み出した。それは抱腹絶倒悪戦苦闘の日々の始まりでもあった―。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゴンゾウ@新潮部

104
一時はまった椎名誠さんの青春小説を再読した。昭和40年代の銀座を舞台となっており元気な日本があった。百貨店業界を扱う業界誌の編集長に入社早々大抜擢された松尾青年。彼の奮闘ぶりと彼を取り巻く人たちが躍動的でとても清々しい。古き良き時代の鼓動を聞いた。下巻が楽しみ。2017/04/03

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

73
シーナさんの自伝的青春小説三部作。昭和40年代、若き日のサラリーマン生活。高度経済成長で日本が活き活きしていた時代。よーしやるぞ!と皆が想い、前に前進していた時代。そんな雰囲気が伝わってくる。ちょうど自分の父親世代なわけだけど、そう思って働いていたのだろうか?キャベツと、玉ねぎとかつお節さえあればカネが無くても十分生きていける!これは貧乏な私の学生時代も一緒だった。(笑)2017/08/10

nemuro

38
下巻の巻末に「平成3年10月朝日新聞社より刊行」とあるが、元々は朝日新聞の連載小説(1989年11月~1991年2月/全435回)。ブログ内を検索したら「根室市図書館から借りた『画集・銀座のカラス』(沢野ひとし/本の雑誌社)が良かった」(2007年8月/ジュゲム)と「上・下巻を網走市駒場『BOOK・OF網走店』で購入」(2014年7月/アメブロ)。どちらにも「北海道新聞のほかこの時期だけ朝日新聞も購読し毎日スクラップブックに貼り付けていた」旨の投稿。2度目の札幌時代。当時、朝日新聞朝刊で読んで以来の再読。2024/04/23

キク

27
椎名誠の青春期自伝三部作の完結編。前ニ作が実名なのに対して、今作は全員別名だけど、知ってる人には誰だかすぐ分かるようになっている。木村が九州の司法試験研修から、キセルで30円で東京まで戻ってくる話しとか、椎名と木村がケンカで留置所に一晩ぶち込まれたとかがマズイんだろうかと思ったけど、気にする人ではないな。今回は結構シリアスに書いてるので、単純に恥ずかしかったのかもしれない。たしかこの後は、「本の雑誌」創設期の自伝シリーズがあったはず。次はそっちを読んでみよう。2020/12/26

TSUBASA

17
椎名さんが勤める会社が新橋烏森口から銀座に移ったあとのお話。「つるちゃん」に首っ丈になってやきもきしたり、酔っぱらってと乱闘騒ぎを起こして警察のお世話になったり、新米編集長としてあれこれ考えたり。『哀愁〜』は今(出版当時)と克美荘でわだかまっていた時代を行き来する回想録で、『新橋〜』は会社勤めを始めた頃の自伝的小説という感じで、今回は私小説といった趣ですね。主人公は「松尾勇」という名前ですし、友人達も名前を変えている。ちょっと真剣な話が多くなって、こそばゆかったんですかね?2014/02/09

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