内容説明
僕のなかで何かが変化していた。ハノイで生活する日本人女性に会い、新たな衝動が生まれる。まもなくパリへ飛び、そこで生きる日本人を追い始めた。変わりゆくアジアとは対照的に、百年変わらない石の迷路パリ。そこで生きようともがく日本人たち。再度ヴェトナムに戻って僕は思う。もはや「逃げる旅」ではない。みんな「何者かになろうとしている」それもまた「旅の途中」なのだと。
目次
ヴェトナム初夏―旅の終着（春、ハノイ（飯塚尚子）
二五の街（渡辺康孝））
パリ晩秋―可能性の街（パリのたまご（中平美紀）
花屋のサムライ（窪田龍策）
彼女のスクリーン（藤田章） ほか）
ヴェトナム初冬―新たなる旅（アオザイの決意（渡辺康孝）
彼女のメコン（橘昭子）
途中の旅人（福田裕治） ほか）
著者等紹介
小林紀晴［コバヤシキセイ］
１９６８（昭和４３）年、長野県生れ。東京工芸大学短期学部写真学科卒業後、新聞社にカメラマンとして入社。退社後、アジア６カ国をめぐる旅の途上で出会った日本の若者たちの姿を鮮烈な写真と文章でとらえた『ＡＳＩＡＮ ＪＡＰＡＮＥＳＥ』で、デビューを果たす
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