新潮文庫<br> おひで―慶次郎縁側日記

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新潮文庫
おひで―慶次郎縁側日記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 437p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101414164
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

深傷を負って慶次郎のもとに引き取られた娘・おひで。惚れた男にも捨てられてやけっぱちになっていたおひでも、優しくいたわってくれる下働きの佐七には心を開くようになるが、そのとき再び凶刃が振り下ろされた…。行き場のない人間のせつない思いを、温かく受け止める慶次郎、そして晃之助や玄庵たち。お馴染みの山口屋の寮を舞台に展開する人情捕物帖。大人気シリーズ第三弾。

著者等紹介

北原亜以子[キタハラアイコ]
東京生れ。石油会社、写真スタジオに勤務後、コピーライターとして広告制作会社に入社。その間、創作活動を開始し、1969(昭和44)年「ママは知らなかったのよ」で新潮新人賞、同年「粉雪舞う」で小説現代新人賞佳作を受賞。’89(平成元)年『深川澪通り木戸番小屋』で泉鏡花賞、’93年『恋忘れ草』で直木賞、’97年『江戸風狂伝』で女流文学賞をそれぞれ受賞する
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃいろ子

36
表題は、佐七の淡い恋のようなものも描かれ切ない。 いつも憎まれ口ばかりの佐七だが、慶次郎のことをこんなにも大切に想っていたのだなぁとそこも切ない。 慶次郎と花ごろものお登勢も気になるなぁ。 豊国の息子ー歌川豊国の息子として期待されそれに答えることができなかった息子と、仏の慶次郎の養子として気を張っていた頃の晃之助。 偉大な父の名の下でもがき足掻いた2人だからこそ理解し合えるものがあるのだ。 2022/02/06

ろば

30
今回は佐七がいい味出してたな~♪ 七つぁんと慶次郎のやりとりがなんとも微笑ましい。 どとらも付かず離れずの関係なんだけど、相手を思いやる絆は切っても切れない男の友情を感じました。2017/11/05

kazu@十五夜読書会

30
慶次郎縁側日記シリーズ第三弾。2013年3月12日75歳で亡くなられた作者北原 亞以子さんの追悼の意を表して、積読本から読んだ。表題作『おひで』切なく悲しい。巻末に児玉清さんとの対談があり貴重な一冊になった。2013/03/21

Kira

5
第三集。読むのは二回目。晃之助の活躍が増えていて、個人的にうれしい巻だった。巻末に故児玉清氏との対談がおさめられている。あらためて、お二人のご冥福を心からお祈りする。 2017/09/13

水戸

3
コツコツ真面目に働いて、遊びたいのも我慢して、そしてしまいに遊んでやろうとヤケを起こしてみたものの、出来心がおそろしくなって罪におびえて……あるいは、いいことがなくて、いいことがあるはずないと思いながら信じたくて、それでも怖くて手を伸ばせなくて……人の心についてしまうクセを絶妙なやわらかさで包み込む、世の中の一幕を描いて、その先に続くものを匂わせている連作短編。なかでも特に心に引っかかったのは「からっぽ」やさしくて、やるせなかったなぁ。2017/10/22

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