内容説明
透き通った水に魚が跳ね、柔らかな風が川岸の葉を揺らす。子どもたちは橋から川に身を踊らせ、主婦が川端で野菜を洗う。ほんの二十年前、日本中で当たり前のように見られたそんな光景は今、どこへいってしまったのだろう。もう一度あの川へ、もう一度あの風景へ帰れないものか…日本の川を心から愛し、慈しみ、怒り、嘆く著者が語る失われゆく川へのレクイエム。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
saga
55
【再読】ガクを抱く著者の写真をあしらったカバーは失われ、新潮文庫特有のスピンは擦り切れた。それくらい読んだ。奥付は平成8年。それから26年が経った2022年、「幼稚で貧しい『自然観』を持った人間」はいなくなることはなく、ますますそんな人間に振り回される日本。例えば、溜池に柵がないから人が溺れた、なんて難癖をつけられる行政、難癖をつける住民。日本は終戦後から12歳の少年のままなのだろうか?2022/05/31
和尚
1
日本のリバーカヤックツーリングの先駆者の彼。世界中の川をカヌーで下っているという。あくせく働かず、のんびり生きればいいじゃない。そういいつつ、自由とは、自分に責任が付きまとうものだという厳しさも持つ。こういう人、周りにいたらいいな。素敵な生き方です。2013/08/13
犬鍋猫次郎
0
他の本と同じ内容のものが多数入っている(´・_・`)少年期や旅への方が自分は好きですね2015/06/24
kumahiko
0
再読。彼の本を読むと旅に出たくなります。北極でのお話が面白い。2010/05/03
junki
0
作者の攻撃的な性格がよく現れた作品 実に面白かった 一つ一つの事柄についてはかなりあっさりと書いてある。 それぞれのエピソードについてもっと詳しくも読んでみたいものだ。2020/02/21