新潮文庫
女王の百年密室―GOD SAVE THE QUEEN

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  • サイズ 文庫判/ページ数 585p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101394329
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

2113年の世界。小型飛行機で見知らぬ土地に不時着したミチルと、同行していたロイディは、森の中で孤絶した城砦都市に辿り着く。それは女王デボウ・スホに統治された、楽園のような小世界だった。しかし、祝祭の夜に起きた殺人事件をきっかけに、完璧なはずの都市に隠された秘密とミチルの過去は呼応しあい、やがて―。神の意志と人間の尊厳の相克を描く、森ミステリィの新境地。

著者等紹介

森博嗣[モリヒロシ]
1957年愛知県生れ。現在、某国立大学助教授。’96年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞して作家デビュー。『冷たい密室と博士たち』『有限と微小のパン』などの「犀川・萌絵シリーズ」(全10冊)で圧倒的な人気を得ている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

にいにい

122
Wシリーズを読みはじめて、関連で読んだ一冊。壮大な社会実験をここまでやらる世界!ロイディとミチルの関係・やりとりが魅力的!「不確定」っていい~。生きるとはを問いかける内容も秀逸。「四季冬」も読まなければ…2017/06/16

マーム

68
殺人事件が発生して、その犯人を突き止める物語なので、ミステリーと言えるのでしょうが、犯人捜しのドキドキ感はあまり感じられませんでした。何しろ相手が「神」あるいは「ゴースト」と呼ばれる得体の知れない存在ですから。物語の終盤に一つの事実が明らかになります。それは本筋にはあまり関係がありませんが、ミチルの魂の解放の物語ととらえることもできるのかも知れません。何故か、M・ナイト・シャラマン監督の映画『ヴィレッジ』を思い出しました。閉塞した世界とそれを取り巻く大きな秘密というところに共通点を見出したのかも知れません2011/01/21

かのこ

67
ウォーカロンのロイディと旅をするミチル。車が故障し、音楽に導かれた二人は百年の街へたどり着く。初めて森作品を読み出した10年前、この作品がどうしても読めなくて通読挫折した。何度も行きつ戻りつした記憶のある冒頭。でもそれを乗り越えたらこの作品とても面白かった!「死」の定義が異なる街で起こる殺人、その不思議自体も魅力だったけど、何よりミチルの存在が…。森作品最初の死者、そして冬で語られたあの事件。いつか博士と出会う日も来るのかも。ラストに明かされる“仕組み”がまた不思議。二人のやりとりを読み返してしまう。2020/06/13

akira

67
百年シリーズ第1段。 スカイ・クロラ、S&Mとも違った新しい世界観。いいSFミステリィだった。 まず設定がいい。森先生は時々、こういった非現実的、非現代的な要素を取り入れた設定を組み込むが、そのお陰で、普段の日常では構成されない理論が構築されていく。それは、実に科学的、さらには数学的で、いくつかの仮定があるだけで、こうも世界観を変えてしまえるのかと思った。 世界観に馴染んだ頃に起きる事象、そしてそこからの怒涛の展開。やはり、ミステリィは面白い。 「人は飢えるほど素直になれる」2013/06/07

ゲバオ

64
百年シリーズ1作目。Wシリーズを読みたかったのでその前に避けては通れない百年シリーズに突入です。主人公ミチル(この段階で森博嗣ファンはたまりませんね!)が小型飛行機で不時着した、王女が統治する楽園のような謎の都市で不可解な殺人事件に遭遇。ミステリィよりSFの要素が味つけが濃いのですが、さすが森博嗣!荒唐無稽な未来ではなく、技術的に可能になるだろうなぁ…というギリギリのラインを攻めてきて想像力を掻き立てられる未来!率直に、かなり面白いです!単体でみたら個人的に森博嗣作品トップクラス!2016/04/22

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