内容説明
ヒトとサルはどのぐらい違うのか?生物の進化はいかにして起こるのか?地球外にも生命はいるのか?人間の「自己」はどう維持されるのか?心はなぜ病むのだろう?植物の起源と本質は?微生物の真の姿は?―世界とは、人間とは何かを問い続ける立花隆と、その道の権威である7人のサイエンティストが、母なる自然の奥に隠された謎を次々に語り明かす「科学」対話集。
目次
1 自然を考える―サル学(河合雅雄)
2 ナチュラル・ヒストリーのすすめ―動物行動学(日高敏隆)
3 宇宙から見た地球―惑星科学(松井孝典)
4 免疫という名の「自己」を守るシステム―免疫学(多田富雄)
5 心という領域―精神分析学(河合隼雄)
6 植物の本質―植物学(古谷雅樹)
7 もう一つの「未知」、微生物―微生物学(服部勉)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小梅
74
サル学、動物行動学、惑星科学、免疫学、精神分析学、植物学、微生物学、7つの分野の専門家と立花隆が対談。20年前の本だから現在はもう少し研究が進んでると思うが、それぞれに大変興味深いです内容でした。2017/08/03
やいっち
48
四半世紀ぶりの再読。懐かしい。科学は最新の研究に限る…は、あくまで半面の真理。古いからといって侮るなかれ。示唆に富むよ。2024/03/20
やいっち
38
30年以上昔に読んだ。当時としては豪華な面々。仕事の車中で気楽に読む。
akira
28
立花隆氏と科学者たちの対談。 面白い。まだまだ知らないことがたくさんだなと痛感した。 サル学、免疫学、精神分析学、惑星科学など。河合隼雄氏も著書で読む以上に興味深い話題が多かった。 当たり前にある酸素。こういうことにもしっかりと理屈があるのが興味深い。よくある植物が光合成をして酸素を出しているという教科書的な説明では計算が合わないという。まだまだ教わることと事実は違うことが多そうだ。だから科学はおもしろいのかも。 「地球上の大気にどうして酸素がたまったかというのが、実は大問題なんですよ」2017/02/11
yokmin
20
立花隆と7人のサイエンティストの対談集。抜群におもしろい。「宇宙から見た地球」が最高。また、嫌気性微生物がなぜ地球に存在するのか、かねがね疑問に感じていたが、地球に酸素が十分に存在しない時代に誕生し、その後は土の中にもぐっていまだに生き延びているらしい。(「もうひとつの未知、微生物」の項)。いやー、またひとつ物知りになった。結構、結構。2017/07/21