新潮文庫
ヤマダチの砦

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  • サイズ 文庫判/ページ数 373p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101366319
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

飛騨の小大名・山谷藩江戸家老の三男・苗場新三郎。育ちはよく背が高く逞しい肉体、そして端正な風貌なれど、品性下劣な戯け。ある日、父に使いを頼まれ、京へ出立した。箱根の峠を過ぎた時、ヤマダチ(山賊)一味に取り囲まれるが、その窮地を救ったのは屈強な若者。彼は山から山へと渡り歩く民だった。そして山賊の襲撃にはある陰謀が…。圧倒的な迫力で描く、書下ろし時代活劇。

著者等紹介

中谷航太郎[ナカタニコウタロウ]
広島県出身、早稲田大学卒。写真家。書籍、雑誌を中心に活動。「ブルータス」「エスクァイア」などで、風景・人物の撮影を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐々陽太朗(K.Tsubota)

53
守るべきものができたとき、男は恐怖に打ち克ち強くなる。 ――中谷航太郎氏はお初です。それもそのはず、この小説は中谷氏の小説デビュー作らしい。どうやら中谷氏は写真家で写真集と『大江戸橋ものがたり』というエッセイが発刊されているようだ。ウィキペディアにも未だ未掲載。情報がほとんど無い。時代物としては和田竜をおもわせるライト感覚。キャラが立っていて物語の面白さで読者をグイグイ惹きつけるタイプの作家だ。深さはないが、私はこの種の楽しめる小説が大好きだ。今後、注目したい。2011/11/12

優希

48
時代アクションエンターテイメントですね。新三郎の成長物語としても読めると思います。アラは目立ちますが、圧倒的な迫力の物語と言えるでしょう。2023/08/19

goro@80.7

42
訳も分らず京へ向かうことになった美貌の新三郎は剣より、女子好き。途中山賊に襲われ窮地に!何やら藩の政争に巻き込まれたか!?山の男の魁に助けられて変わって行く。年下の魁に魅せられてゆく新三郎。執拗に追ってくる山賊たち。新人作家の第一作とのことで捻りは少ないが力技はあるかな。新三郎の成長物語でその後も気になるところです。2016/12/20

海猫

38
話の大枠は少し粗く陰謀が複雑なわりには効果的ではなかったり主人公の成長を終章で説明的に書いてしまうのは粋ではない。しかし肝心の芯になる活劇は良く描けており、ほぼ全編に渡るアクションシーンは大いに楽しめる。続編はすでに刊行されているのですぐにでも読みたい。いずれこの著者が成長して大作を書いたら傑作になりそうだ。2012/09/06

BlueBerry

35
娯楽作品としては面白かったと思います。あえて言えば話しに広がりが少ないのが難点かも。アクションが好きな人は一層楽しめると思われます。2013/09/14

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