新潮文庫
日常茶飯事

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  • サイズ 文庫判/ページ数 265p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101350165
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

「人間の見物人」「死ぬの大好き」などの名言で、数多のファンを獲得した山本夏彦の処女コラム集。43年前に雑誌「室内」ではじまり、死の直前まで続いた名物連載の最初の一冊。なのに、今読んでもまったく変わらず、痛烈かつ新鮮。すでにして名人だった技とキレを存分に堪能できる。「この国」「迎合」「わが女性崇拝」など、永遠のテーマとも出会える。夏彦ファンならずとも必読の書。

目次

長持
インテリ
おむすび
神妙
義乳時代
終のすみか
タレント
アパート山月房
レーンコート
落第〔ほか〕

著者等紹介

山本夏彦[ヤマモトナツヒコ]
1915(大正4)年、東京下谷根岸生れ。詩人・山本露葉の三男。少年期に渡仏後、’39(昭和14)年24歳のとき「中央公論」に「年を歴た鰐の話」(L.ショボー原作)を発表する。’55年雑誌「室内」を創刊。’84年に菊池寛賞を受賞。’90(平成2)年に『無想庵物語』で読売文学賞を受賞した。2002年、胃ガンの転移により87歳で逝去
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

奥澤啓

22
私はかつて重度の中毒にかかっていた。「山本夏彦中毒」という。20年前、この本を読んだことで発症した。1週間前にまた翁の本を読みだした。再発した。禁断症状がとまらない。どうしてくれるんだ。本棚には全作が揃っている。また読んでしまうのか。須賀敦子さんに『本に読まれて』というエッセイがあるのを思いだした。『日常茶飯事』(1962年)はもう半世紀前の本だ。翁は明治の詩人山本露葉の子である。父親が残した明治の新聞を読みあさったという。翁の文業は翻訳文学の影響を受けていない。明治以降の純正和文の集大成である。2014/12/13

Tadashi Tanohata

21
「春夏秋冬」季節を表現するのに何千の語彙があり、「冠婚葬祭」挨拶するのに何万の語彙がある。そのニュアンスが日本人を高めたとの持論を、夏彦はギリギリまで凝縮すると「50種類」になると否定する。組み合わせるだけで十分と。これが夏彦の夏彦たる所以だが、拝読すると「完膚なきまでに」やられる、その繰り返し。2022/10/21

マッピー

20
この本が最初に出版されたのは、昭和37年。時代とともに古くなるテーマもありましたが、例えば「食べれる」などの「ら」抜き言葉に怒ってみたり(そんな昔からあったんだ…)、芸能人の私生活を暴いて喜ぶ芸能雑誌に怒ってみたり。事実よりもよりスキャンダルな仮説に飛びつく読者という存在。徒歩で歩いていた時代より、馬で走っていた時代より、今は何倍も速く移動することができるけれど、では、何倍も幸せになっているのか?否。却って身も心もすり減らしているではないか、と。結局何も解決することなく、現在に繋がっている事にがっかり。2022/08/27

双海(ふたみ)

18
「人間の見物人」「死ぬの大好き」などの名言で、数多のファンを獲得した山本夏彦の処女コラム集。43年前に雑誌「室内」ではじまり、死の直前まで続いた名物連載の最初の一冊。なのに、今読んでもまったく変わらず、痛烈かつ新鮮。すでにして名人だった技とキレを存分に堪能できる。「この国」「迎合」「わが女性崇拝」など、永遠のテーマとも出会える。夏彦ファンならずとも必読の書。(本書紹介より)2014/08/02

うりぼう

4
安心して読める本。日本の大人という感じがします。2006/09/25

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