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新潮文庫
いじめの時間

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  • サイズ 文庫判/ページ数 273p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101339610
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0193

内容説明

「いじめられる子」と「いじめる子」。ふたりの間に横たわるのは、暗くて深い心の闇。でもいつのまにか両者が入れ替わったり、互いの傷を舐めあっていることもある。さまざまな「いじめ」に翻弄され、心が傷つき、魂が壊れることもあるけれど、勇気を出して乗り越えていく者もいる。希望の光が射し込むこともある―すべて「いじめ」をテーマに描かれた7人の作家による入魂の短篇集。

著者等紹介

江国香織[エクニカオリ]
東京生れ。2002年『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』で山本周五郎賞、’04年『号泣する準備はできていた』で直木賞受賞

大岡玲[オオオカアキラ]
東京生れ。1989年『黄昏のストーム・シーディング』で三島由紀夫賞、’90年『表層生活』で芥川賞受賞

角田光代[カクタミツヨ]
神奈川県生れ。2000年『キッドナップ・ツアー』で路傍の石文学賞、’05年『対岸の彼女』で直木賞受賞

野中柊[ノナカヒイラギ]
新潟県生れ。1991年『ヨモギ・アイス』で海燕新人文学賞受賞

湯本香樹実[ユモトカズミ]
東京生れ。1992年『夏の庭』で日本児童文学者協会新人賞、児童文芸新人賞受賞

柳美里[ユウミリ]
神奈川県生れ。1996年『フルハウス』で泉鏡花文学賞、’97年『家族シネマ』で芥川賞受賞

稲葉真弓[イナバマユミ]
愛知県生れ。1992年『エンドレス・ワルツ』で女流文学賞、’95年『声の娼婦』で平林たい子文学賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

スノーマン

34
表紙の絵が結構可愛らしくて油断していたが、タイトル通り『いじめ』の中に放り込まれたような気分で読み終わる。。いじめを乗り越えた話(と言えるのかも微妙)は、最後一編くらいか?特に角田作品や柳作品は、いじめられる側、いじめる側の生々しさが秀逸。どちらの立場でも心えぐられる。作家の皆さん、入魂しすぎて怖いアンソロジーになってます…。2015/11/17

タルシル📖ヨムノスキー

28
いじめがテーマのアンソロジー。一番心に残ったのは稲葉真弓さんの〝かかしの旅〟コレは家出した足が不自由で場面緘黙症のいじめられっ子が書いた5通の手紙。コレは学校以外の居場所と、同じ学校の生徒以外の仲間の大切さを改めて感じた。そしてもう一つ大岡玲さんの〝亀をいじめる〟。コレは学生の話ではなくて教師が主人公。表面的には普通の大人だけれど、心には真っ黒な闇を抱えていて、その吐口がなんの抵抗もできないカメ。ふとしたことが引き金となる心の揺らぎというか歪みがとても恐ろしく、また自分にも確かに似たような感情はある。2020/09/16

takaC

22
後味悪し。どういう読み手を対象にしたどういう意図の短編集なんでしょう?2010/03/24

きのぴ

19
いじめがテーマの短編集。いじめの話なので、気分はどんより。辛い。江國さんと角田さん以外は初読みだったけれど、みなさん良かったです。ただ大岡さんの「亀をいじめる」はグロすぎました。読んでて顔を顰めました。2019/10/23

Kikuyo

18
お話としては湯本香樹実さんの「リータン・マッチ」が良かったが、どの話も気持ちは塞ぎ、胸はつぶされそうになる。「亀をいじめる」は、いじめというより、むごたらしく残虐きわまりない。2016/07/25

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