新潮文庫
8月17日、ソ連軍上陸す―最果ての要衝・占守島攻防記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 366p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101332215
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0195

内容説明

昭和20年8月14日・ポツダム宣言受諾、翌15年正午・終戦の詔勅―。だが、戦争は終ってはいなかった。17日深夜、最北の日本領であった千島列島の占守島へ、対岸のカムチャツカ半島から、突如としてソ連軍の大部隊が来襲。日本軍の三日間にわたる死闘が始まった。ソ連の北海道占領は、いかにして阻まれたのか。知られざる戦争の全貌を浮き彫りにした畢生の歴史ノンフィクション。

目次

第1章 油槽船の怪
第2章 「玉砕の島」を経て
第3章 北方の最前線
第4章 第九十一師団
第5章 諸刃の日ソ中立条約
第6章 決戦占守島
第7章 軍使は二人いたのか
第8章 一犬虚に吠え、白熊貪食す

著者等紹介

大野芳[オオノカオル]
1941(昭和16)年、愛知県生れ。明治大学法学部を卒業後、雑誌記者を経てノンフィクション作家となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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yomineko@猫と共に生きる

76
こんな事になるとは思わなかった時に図書館で借りた本。戦争が終わってもシベリア抑留で苦しめ、そしてこの本にある通り、占守島(しゅむしゅとう)に攻め入るが失敗。この時の恨みが後のアフガニスタン侵攻の遠因になっているという事を初めてこの本で明かしている。あれだけの国土がありながら尚もほしがるソ連に戦慄した。かなり詳しく書かれているからこそ読みにくかった。資料としてとても貴重。2022/03/01

りょう君

27
今年も暑い終戦記念日がやって来た。日本は無条件降伏をし、国民は玉音放送を聞き、兵士たちは武装解除を始めた。しかし戦争は終わっていなかった。千島列島の最北端の占守島(しゅむしゅとう)では、8月17日に日ソ中立条約を一方的に破棄したソ連軍が侵攻してきた。日本軍は現地の民間人を守るため、徹底抗戦した。池田大佐が率いる戦車第11連隊は九七式中戦車が中心の満州からの精鋭部隊だ。池田大佐は満州の関東軍で、司馬遼太郎氏を教育した連隊長で、司馬氏に大きな影響を与えた。応戦した日本軍だが、8月21日に降伏した(涙)2016/08/15

速水こもみち

24
8月15日で戦争は終わったものだと思っていた。しかし実際はその後もいろいろな出来事があり、すっぱり終了というわけではない。その中でも占守島ではまだ戦闘が行われていたことを知って驚いた。8月15日以降も日本を守るため戦った人たちがいることは忘れてはならない。2016/11/20

21
さまざまな文献や資料、生き残った元兵士の方の証言に基づき、詳しく語られています。わかりやすいです。そしてあくまで淡々と、客観的に事実を述べている文献です。 2014/01/13

マリリン

18
本書に記された事はどこまで明確な事実なのかわからないが、本当の意味での終戦は8月15日でない事を改めて感じた。2017/12/27

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