内容説明
18歳の売れないタレント、石川ひかりの今後の仕事はTV番組のレポーター。それも、一家心中があった家に一晩泊まるというものだった。そして撮影当日。夜中に壊れた電話が鳴り出した。ところが演出ではないらしい。そんなばかな。しかも受話器をとると女の声が…(「幽霊屋敷の電話番」)。一本の電話が引き起こす、思いもよらない事件の数々。怖いのは声、それともベルの音。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あなご
13
電話を題材にした短編集でした。個人的には表題の『幽霊屋敷の電話番』が一番面白かったです。2015/01/03
鍵ちゃん
10
18歳の売れないタレント・石川ひかりの今度の仕事はTV番組のレポーター。それも一家心中があった家に一晩泊まるというものだった。そして撮影当日、夜中に壊れた電話が鳴り出した。ところが演出ではないらしい。そんなばかな。しかも受話器をとると女の声が…。一本の電話が引き起こす、思いもよらない事件の数々、怖いのは声?それともベルの音?2020/12/09
シュナ
8
“一本の電話”が主役。あとがきのようなショート・ショートを含め8の短編。怖いと言うより、不可思議。『孤独な電話』『幽霊屋敷の電話番』『父と娘の回線』が良かったです。2015/10/19
toshi
8
電話にまつわるブラックショートストーリ集。 皮肉が効いてるものやちょっとひねってるものや色々な味わいの話が8篇。2015/05/07
飛田影太
4
『電話』を主題にした怪奇短編集。文体が軽く読みやすいので、手持ち本として楽しめた。 表題作では、売れないアイドルと冴えない大学の助手が、過去に一家心中が起きた屋敷にある、コードの切れた電話を巡って活躍する。受話器から聞こえる女の言葉から、家族崩壊の真実が徐々に浮かび上がっていく。アイドルを主人公にしていることや、ミステリーホラーというジャンル自体が新鮮で、期待以上に面白かった。 どの短編も『電話』をテーマにしているが、被りのネタがなく、多彩な読後感を与えてくれた。2015/05/28