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新潮文庫
供花

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  • サイズ 文庫判/ページ数 176p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101319322
  • NDC分類 911.56
  • Cコード C0192

内容説明

『夫婦茶碗』『きれぎれ』等の傑作により、文学の新地平を拓き、熱狂的ファンを獲得した小説家・パンク歌手による伝説の第一詩集が、未発表作品を含む新編集で再生!桜の下、大安売り会場、スラム街、地下鉄の座席、立ち喰い饂飩屋…あらゆる場所に百三十編の言葉の悦び。

目次

1 飯を貰う
2 虫姦
3 饂飩妻
4 緑青肉汁
5 女流大会
6 じゃがいも詩集
7 片腹痛いわ

著者等紹介

町田康[マチダコウ]
1962(昭和37)年、大阪府生れ。高校時代から音楽活動を始め、’81年バンド「INU」で『メシ喰うな』を発表。俳優としても活躍する。’96(平成8)年に発表した処女小説『くっすん大黒』でドゥマゴ文学賞、野間文芸新人賞受賞。2000年『きれぎれ』で芥川賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

さっとる◎

46
頭が腐っている。頭が腐っている。頭がくさっている。∞。が、ゆらいで陽炎。青空と雲の間にとけて空気が濁。きれいなのはくたびれたスニーカーの泥?ゴミ箱に平安が、五寸鯖には平和が。あなたが大好きだって暴力的言辞が隙間に漂う世界で私終了。嫌なのは貧乏だけなのに、働いて働いて手にする給金が腐った砂場に消えるから役人のたるんだ腹に唾を吐きかけろ。気ちがいだらけで濁った青空いっぱいに狂ったため息が、空に、煙みたいに、ほら。誰の罪でもない。みそは驚がくの安さ。なのに色々買ったら千円に百円足りぬから、うどんでも茹でよかね?2018/11/05

メタボン

29
☆☆★ あまりにも無意味な言葉のつながりが破壊的。それは時に言葉の爆発力なのだが、町田康の場合、その破壊力は小説の方がもっと効果的だと思われる。なぜなら言葉が人物の行動に影響し、人物の行動がさらに縦横無尽な言葉の洪水をもたらすから。ゆえに私は彼の詩よりも、強烈な小説を求めるのだろう。2017/09/26

出世八五郎

26
疲労人『君は腐っている/気をつけた方がいい/どんどん金がなくなっている/気をつけた方がいい/特別なことに気をとられている/根性が腐敗している/俺は君を見て/自分が腐る/君は美しいあほんだらなんだよ』肉野菜みそいため『えのき茸とじゃが芋をかみしめている/因果応報という言葉をかみしめている/尾崎放哉の言葉をかみしめている/豚肉とじゃが芋をかみしめている』。全作品の少ししか理解できないし感動しないけど、それはこちらの問題で著者の問題ではない場合もある。町田さんは天才です。茶の間に出ませんが彼は国宝です。と思う。2015/01/04

多田幾多

26
自分の中にある狂気と爆笑なヘンテコな世界をリズムと言葉に合わせて紡がれるのは、町田康という阿呆んだらな詩(し)という詩(うた)。ただ読んでも、詩は灰色のまま。歌うように読んだら、一瞬にして詩に色が着く。それは自分の世界にも不思議でサイケデリックな色合いになる事とと同じで、自分が今まで思っていた価値観が一瞬にして崩れて逝くでしょう。………その覚悟はおあり?2014/03/21

ふじみどり

22
インタビューでの町田さんの話し方がいまと違っていておもしろかった。elekingで戸川純さんが語られていた頃の町田さん、だ。詩とはコラァ!って腕を、肉をひきちぎってここにバクンと叩き付けたものという表現がよかった。活きのよさに惹かれる。2012/08/24

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