内容説明
正しい答を求めるばかりが「理科」だろうか?鳥肌は顔と足首にはできない。醤油は凍らない。卵は塩水にも砂糖水にも浮く。昇りのエレベーターの中でジャンプすると体が少し浮く。タンポポの綿毛は233本ある。温泉を煮詰めたら塩が残った…。そんな身の周りのできごとへの疑問と感動から「理科」は始まる―。現役女子中学生が見つけた「不思議」をぎっしり詰め込んだ仰天レポート集。
目次
天才?―私は21世紀のニュートン…かもしれない
人体実験―自分で体験しなければわからないことがある
目―見るだけでこんなことがわかった
体重―やせたい人も太りたい人も
手―手にもそれぞれ表情がある
足―たまには、あなたを支える足に注目
兄弟姉妹―似てる?似てない?
実験台―イヌは大切な友だち
ペット―可愛い家族たち
災難―ネコはとっても可愛い〔ほか〕
著者等紹介
清邦彦[セイクニヒコ]
1947(昭和22)年、東京生れ。静岡県富士宮市で育つ。’70年東京都立大学理学部生物学科卒業。’72年より静岡双葉学園に勤務
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
153
理科の実験帳。挿絵が生徒達が書いたものとのこと。現実味がある。女子中学生というよりは,小学生と中学生という感じ。理科新聞を書きためれば本になる。たわいもないことから、原理的なことまで玉石混淆なところが乙。2013/06/18
月讀命
116
『素直なのか』『素朴なのか』『純粋なのか』『新鮮なのか』『幼稚なのか』『偉大なのか』『正しいのか』『誤りなのか』・・・・今時の女子中学生の小さな大発見が溢れている。大人が絶対考え付きそうな事に対し、真面目に頭で考え、そして即、実行してみるところが素晴らしくあり、頼もしく思いますね。指の関節をポキポキ鳴らした後、15分以上経てばまた鳴らすことが出来るらしいですね。ドライアイスを電子レンジでチンしても溶けないそうです。一杯の茶碗に2964粒のご飯粒があったそうな・・・・。多分、女子高生ではダメなんでしょうネ。2013/05/12
ぶち
107
前書きがサイコーです! 「予想どおりにならなかったのは、失敗ではなく成功です。本と同じ結果にならなくても、自分のやったことも正しい結果です。たまに本が間違っていることだってあります」心に沁みます。本文は、中学生による理科の宿題レポートが533も。「Gさんはトウモロコシのひげの数と実の数は同じだとラジオで言っていたので数えてみたら、ひげの数は420本なのに実は305個しかありませんでした」大人を簡単には信じない研究者魂を感じます。中学生の発想を大切にし、素直に受け止め、科学の芽を引き出しいる先生が素敵です。2021/09/05
扉のこちら側
103
2018年290冊め。子ども時代は遥か遠く、中学生の頃に何を考えて生きていたのだろうと思わず遠い目になってしまった。世界はこんなにも不思議に溢れていたのにあの頃は気づくこともなかった。著者=教師であるが、この大発見集に繋がる「(授業の)評価とはまったく違う。物事は見る方向によって違うものだ。どちらの見方も正しいのだよ」という方針に拍手。2018/07/09
ゴンゾウ@新潮部
102
夏休みの宿題で悩まされた自由研究。工作、かぶと虫、あさがお、工場見学。懐かしい記憶が蘇りました。本書を読んで子ども達の発想の自由さに驚きました。【新潮文庫の100冊 2018】2018/07/14