新潮文庫<br> 戦争の法

新潮文庫
戦争の法

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  • サイズ 文庫判/ページ数 398p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101317120
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

あの戦争に関しては皆が健忘症にかかってしまったらしい。シェルショックと言う訳か。1975年、我がN県は突如独立を宣言し、街にソ連兵がたむろし始めた。中学生の私は千秋と一緒に山へ行き、奇妙なゲリラの一員となった…。変えようもない宿命に抗う術を探す、猥雑で凡庸で滑稽で物悲しい人々の姿。日本ファンタジーノベル大賞『バルタザールの遍歴』の異才が放つ長編第2弾。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Y次郎

8
まるで海外小説のようなデビュー作「バルタザールの遍歴」からがらりと作風一変の長編二作目は著者の出身地、新潟(作中ではN※※※県)を舞台とする。それぞれ別人が書いたような二作も後の「ミノタウロス」を並べるとなんとなく佐藤亜紀的なるものが見えて来るような気もする。多くの知識が必要であることが前提の物語をけしてその知識をひけらかさずに挿入する余裕。そして寓話的でありながらどこまでもリアル。こんな感じ。物語は単純で複雑。感想を言葉にするのが難しい。とりあえず好きです。2020/03/08

臓物ちゃん

3
1975年、新潟人民共和国建国……赤旗翻る裏日本でゲリラとなった少年が、全てが終わった後の大人の眼からあの時の混濁と狂乱を描いた、数ある「共産主義化日本」の中でもダントツで最高傑作な一冊。これはヤバいぞ…!戦争とゲリラの話だけどヒャッハー大爆発血がブシャーッな内容ではなく、日本田舎的なあのイヤーなジットリ感を随所に折り込みながら、突如として出現した「ソ連領昭和日本」の現実感を詰め詰めで描写してるため圧がスゴい。世界観とガッツリ四つに組むような読書体験を味わえるグレイトな一冊。もちろんオススメ。2018/02/04

sattin

3
私もN***に住んでいたので、N県独立は他人事とは思えず読みました。これも全半ちょっと退屈だったけど、後半のゲリラ作戦のあたりは面白かった。伍長、面白い人だなあ。あと、ほとんど喋らない千秋が気になりました。2009/05/28

ちょろいも

3
なんというか、文章の情報量が違う。2008/05/06

マサキチ黒

2
再読。やはりサトウさん、最高です。2019/08/30

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