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新潮文庫
だれが「本」を殺すのか〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 510p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101316352
  • NDC分類 023.1
  • Cコード C0100

内容説明

本が売れない―。相次ぐ出版社の倒産と書店の閉店。活字離れと少子化。毎日200点もの新刊が並ぶのに、「本」を取り巻く状況は、グーテンベルク以来の未曽有の危機に陥っている。果たして「本」を殺したのは誰なのか。書店、図書館、流通、出版社、あるいは著者…、その「事件」の犯人を割り出す、過酷な追跡が始まった。すべての関係者に隈なくあたった、渾身のルポルタージュ。

目次

捜査編(本の悲鳴が聞こえる!;書店―「本屋」のあの魅力は、どこへ消えたのか;流通―読みたい本ほど、なぜ手に入らない?;版元―売れる出版社、売られる出版社;地方出版―「地方」出版社が示す「いくつかの未来図」;編集者―「あの本」を編んでいたのは、だれか;図書館―図書館が「時代」と斬り結ぶ日)

著者等紹介

佐野真一[サノシンイチ]
1947(昭和22)年東京生れ。出版社勤務を経てノンフィクション作家に。民俗学者・宮本常一と渋沢敬三の交流を描いた『旅する巨人』(大宅賞)など多数
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

29
10年前の本。 当時は小泉構造改革。 未曽有の出版不況(11頁)。 売上ダウンにして、 新刊点数が伸びる。 この構造は、大学生と大学の数 の関係に似るのかも。 新書市場も学習支援業に似て、 客の奪い合いが起きている気がする (14頁)。 〝無料貸本屋〟という批判が ヘビーユーザーに向けられる (16頁)。 これは申し訳ございません。 ビンボーなんです。 チェーン書店で岩波新書、 岩波書店を知らない人がいるとは、 たまげるね(54頁)。    2014/06/04

バトルランナ-

28
読友さんに薦められた本。大手取次に融資をしたことがあるので興味深く読めました!加速度的に面白くなっていく。惜しむらくは10年前に読みたかった!図書館で借りたんだけど、手元に置きたいし、再読するので買うんだろうなあ~!なにっ、絶版?BOOK・OFFかAmazonで手に入れようじゃないの。(読んだ人に分かる皮肉)。図書館の章が好きです。東電OLに匹敵する氏の取材力。この頃までの佐野さんにいいね!をポチっ。5点満点で4.7点。2014/08/11

佐島楓

28
出版不況といわれる時代。どこに本を売れなくする問題が潜んでいるのか? 流通の構造的問題点、ネット販売、書店、大手出版社、地方出版社、図書館と、取材量が半端ではなく、非常にずっしりとした感触。出版から時間が経っているので新版も読んでみたい。下巻へ。2014/01/14

kubottar

12
絶版になっているのが不思議な良書。出版社・取り次ぎ・書店が再販制度のマージンを食い潰してるのが悪い、という紋切り型の結論に行かずに地方出版社や図書館、そしてこういう話題ではおなじみのブックオフ等、よくここまで取材したなあと感心する濃い内容。まだ上巻なので結論はみえてこないが、インターネットの「情報革命」で殺されたんでしょうなあ。2012/07/12

makimakimasa

10
アマゾンが日本上陸した20世紀末に取材された本で、まさに出版界は過渡期だった。オンライン書店乱立に対し、業界のドン・紀伊國屋の会長は恐るるに足らずの姿勢を崩さず、寧ろ万引き助長するブックオフを激しく敵視する(ラフォーレ原宿前に巨大店舗をオープンした頃の話)。実はトーハン出身のセブン鈴木敏文、一番元気な出版社・幻冬舎の見城徹、「超訳」で有名なアカデミー出版の社長(当時自分もシドニィ・シェルダンの英語教材やった)にもインタビュー。『五体不満足』や『完全自殺マニュアル』の担当編集者による裏話など盛り沢山。2023/03/08

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