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新潮文庫
明治天皇〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 471p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101313511
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0121

内容説明

1852(嘉永5)年9月22日、京都御所を取り巻く御苑の北の端、板塀で仕切られた屋敷内の質素な家で産声が上がった。皇子祐宮、のちの明治天皇の誕生である。厳しい攘夷主義者の父・孝明天皇の崩御により、皇子は14歳で第122代天皇に即位。開国・維新の動乱に立ち向かうことになる。極東の小国を勃興へと導き、欧米列強に比肩する近代国家に押し上げた果断な指導者の実像に迫る記念碑的大作。

目次

孝明天皇
祐宮誕生
開国必至
タウンゼント・ハリス
不忠之輩
與仁、履仁、睦仁
皇女和宮
「征夷大将軍!」
蛤御門
天皇呪詛
策士岩倉具視
才媛美子皇后
最後の将軍慶喜
遁走将軍
睦仁輦行
初めての凱旋
反乱の宮
東の都
剛毅木訥仁ニ近シ

著者等紹介

キーン,ドナルド[キーン,ドナルド][Keene,Donald]
1922(大正11)年、ニューヨーク生れ。コロンビア大学名誉教授。日本文学の研究、海外への紹介などの功績によって’62(昭和37)年、菊池寛賞、’83年、山片蟠桃賞、’90(平成2)年、全米文芸評論家賞、’93年、勲二等旭日重光章を受章。2002年、文化功労者に選ばれる。『百代の過客』(読売文学賞、日本文学大賞)『明治天皇』(毎日出版文化賞)など著書多数

角地幸男[カクチユキオ]
1948(昭和23)年、東京生れ。早稲田大学仏文科卒。ジャパンタイムズ編集局勤務を経て、城西短期大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

五右衛門

49
読了。初めての作家さんでした。どこか司馬先生を彷彿させるところがありました。この作品では注1とかになっていましたが…作品の題名に惹かれて読み始めて天皇の孤独、ジレンマというかお辛い立場がずっと続き自分なら(選ばれし御方しかなれませんが)全て投げ出し逃げると思いながら読みました。先帝より明治帝に代わってからも激動が続き、外敵からの脅威もある中で物語が続いていきます。文面よりオーラを感じながら一服して第二巻へ行きます。2021/05/31

姉勤

32
大東亜戦争のルーツを追うならと辿り着いたのは、この御方。幼名祐宮(さちのみや)病勝ちな幼少時代、癇気激しい腕白な少年時代。ただ本巻の大半は先帝孝明天皇の業績について。攘夷の意志旺盛な聖上(おかみ)も、山内容堂などの諸侯や、岩倉具視たち公家に西欧列強の軍事力と侵略の脅威を説かれ、絆されていく。その孝明天皇の突然の崩御に、わずか14歳で即位。動乱の坩堝の幕末。大政奉還、戊辰戦争、東京遷都と目まぐるしい思春期に、軍艦に乗り、乗馬を愛し、西洋事情に触れる青年像が立ち上がってくる。剛毅木訥仁に近し。意外に酒豪。2015/08/18

奏市

22
全四巻中の一。まだ明治天皇の国政への関与等は少なく次巻以降になるが、幕末・明治維新への流れにつき学べた。皇室のしきたりの細密さは異常。赤子が父天皇に贈物したりして不思議。贈物でやたら鮮魚多い。孝明天皇しんどかったようだ。日本の伝統をいかに毀損せずに守るかで悩み、怒りと絶望の日々を送らざるを得なかったとの事。「質朴で奢侈や誇示を嫌う」性格であられた明治天皇が乗馬好きすぎて「侍臣たちの悩みの種となった」、酒好きにして強かったとは、人間臭くて面白い。皇后の和歌「花の春紅葉の秋の盃もほどほどにこそ汲ままほしけれ」2020/07/19

雲をみるひと

12
ドナルドキーン氏の明治天皇実録本の第一章。生誕から東京入りくらいまでの時代をカバー。訳本だが訳が巧みだからかあまり違和感を感じない。多数の文献を引用しかなり緻密に書かれているが、感情を表現した出典がほぼない幼少期の明治天皇がテーマなので、少しの推測を含む事実の羅列が内容の中心となっている。2020/01/29

hiroizm

11
第1巻は明治天皇生誕から明治2年まで。読み始めた当初は興味持てるか不安だったが、明治天皇の父、孝明天皇や京都公家にスポットを当てた幕末史は意外と面白かった。幕末志士だけでなく、日本に開国を迫った海外外交官の思惑など、いろいろ影響しあっての明治維新なのだな、と改めて認識。司馬遼太郎やウキペディアだけ読んで幕末歴史を得意げ語るおじさんがいたら、キーンさんのこれも読め、と注意してほしいくらい。第2巻も楽しみ。2019/02/03

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