新潮文庫
伊藤ふきげん製作所

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  • サイズ 文庫判/ページ数 285p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101312217
  • NDC分類 599
  • Cコード C0195

内容説明

思春期の子どもは、なぜかいつもムカついていて「ふきげん」です。けれども、そんな子どもに対して、実は親だって、思いっ切り混乱しているのです。そして、長女と次女が相次いで思春期に突入した伊藤家でも、やはり嵐は吹き荒れて…。家族の関係が根本から問い直された修羅の現場を率直に捉え、すべての「苦しむ子ども」と「悩める親」を肯定し勇気づける、比類なき家族レポート。

目次

ふきげんに負けない
いちいち言わないと何もしない
福わらいたち
生理用ナプキンを捨てる
自分を受けとめたい
「おとうさん」のにおい
親に向かって、なんだ
ステップダッド
父の権威
食べる行為につまずく〔ほか〕

著者等紹介

伊藤比呂美[イトウヒロミ]
1955(昭和30)年東京生れ。詩人。小説家。青山学院大学卒業後、詩集『青梅』『テリトリー論』で注目される。傍ら『良いおっぱい悪いおっぱい』『おなかほっぺおしり そしてふともも』(ともに集英社文庫)などの出産、育児エッセイがベストセラーに。現在はカリフォルニア州在住。著書に野間文芸新人賞を受賞した『ラニーニャ』(新潮社)など
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HMax

37
「思春期の人々は不機嫌です。あの人たちと暮らしていて、つい負けそうになるのは、あの不機嫌さです。」、本当にそう。「子供に売られた買わなくても良い喧嘩を買って、無視しとけばよかったと後で後悔」、「親を何だと思っているんだ」「なんでもないよ、ただの人間」、本当にもうあるあるだれけで、なんだか安心しました。やさしい思春期臨床で紹介されていたので読んでみました。思春期女子についと親の気持ちが良くわかる、付箋だらけになる良い本でした。スマホのある現代、もっと大変な気分です。2020/10/30

メタボン

25
☆☆☆ 思春期の娘を持つ親が読むと共感できるんだろうな。私には子供がいないので、どこまで理解しているかわからないが、共感は出来たような気がする。摂食障害は悲壮感すら漂うが、不思議と暗さはないのは、伊藤比呂美の文章のおかげだろう。実際は相当大変だったと想像できる。2023/09/19

Yu。

22
住み慣れた環境から一転‥ちょっと複雑な家族構成の出来上がりと同時にいきなりの海外移住という言葉も文化もまるで異なる世界に身を置かざるを得ない13歳、11歳の娘達の心境はどれほどのものだったろうか。。そんな彼女達(『おなか ほっぺ おしり』)と向き合う母 比呂美の2年に渡る家庭内戦争がお得意の“しろみ節”によってクスっとマイルドに味付けされた家族奮闘記。。そういえば、しろみさんってなにかと茨の道へ進んでしまう傾向あるよね(๑¯ω¯๑)2017/05/09

還暦院erk

12
図書館本。昔これを単行本で買って読んだことがあったのだが内容を殆ど忘れていた。ただ、思春期のカノコちゃんのあれこれが露悪的に記されていてちょっとカノコちゃん可哀想なんて思ったっけ。今回再読して、カノちゃんサラちゃんの思春期は母=ひろみさんに随分振り回されたのだなぁと再認識。個人的意見だが、母というのは自分の恋愛や身内との不和などで「息子」は損なわれないように気をつかうが、娘は丸ごと巻き込む気がする。ひろみさんも息子3人だったら違う方向で生きたのかも知れないよ…。2022/02/28

朱音

5
娘の立場で考える。思春期真っ只中の姉妹、年の離れた幼児で母は手一杯、ステップダッドはアメリカ人というだけでも大変なのに言葉が通じないアメリカに住まなきゃなんない…不機嫌なんてアタリマエ。私ならグレるかもよまったく。どうしても「母視点」で見るから、もうまったく、とかだからハラタツんだよねなんて思っちゃうけど。しかし伊藤さんは強いや。2009/12/16

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